選挙
みんなの党幹事長更迭劇は野党再編のプレリュード!江田らは民主、維新と合流も

 みんなの党代表・渡辺喜美が前幹事長・江田憲司を更迭した8月7日夜、江田を慰めようと14人の同党議員が集まった。同党の衆参両院議員は計36人。地元に帰った人を含めると江田の同調者は半数近くになる。江田に「次の選挙ではみんなの党から出るつもりはない。こんな政党に将来はない」と訴える議員も少なくない。

 江田は民主党の一部や日本維新の会との合流をにらむ。渡辺が勝利したかに見える江田更迭劇は野党再編のプレリュード(前奏曲)だったと、1、2年後にはっきりするだろう。

抜きがたい渡辺、江田の相互不信

渡辺、江田の対立は野党再編をめぐる路線の違いと説明されている。更迭劇後の9日も、渡辺が記者会見で「みんなの党のアジェンダ(政策課題)に賛同する他党の人たちを糾合していきたい。『切り貼り』でない政界再編もある」と述べ、みんなの党が中心になるべきだと主張した。

一方、江田はBS-TBSの番組収録で、「理念や基本政策が一致した政権与党をつくるための政界再編なら、みんなの党の発展的な解消も辞さず、という立場だ」と述べ、党の存続にこだわらずに再編を目指す考えを強調した。

 渡辺、江田の主張に、みんなの党中心か、民主、維新を含むガラガラポンかの違いは確かにある。しかし、2009年8月に結党して以来4年間、みんなの党を主導してきた同志が袂を分かつほどの理由ではない。野党再編を進める中で、他の党の出方を見ながら解決していけばいいことだ。

 それが決別にまで至ったのは党運営の過程で両者の間に抜きがたい相互不信が生じたからだ。渡辺は、江田と民主党幹事長だった細野豪志、維新の会国会議員団幹事長・松野頼久が参院選投開票日の7月21日、会談したことに関し江田の説明不足をことさら取り上げ、江田を「みんなの党はツートップであるとの思いが強かったのではなかろうか。しかし、これは幹事長としてののりを超えている行為」となじった。要するに、代表たる自分をないがしろにしたのが許しがたいということだ。

 これに対し、江田は渡辺の不明朗なカネの使い方に矛先を向ける。「みんなの党は税金の使い道を厳しく問いただしてきた。(それなのに)年間17億円にも上る政党助成金、さらには2億円を超える立法事務費の運用をブラックボックス化し、私を含む役員や所属議員がチェックできない状況は、とても国民に申し開きできるものではない」。

 2人の対立はもはや修復不能の域に達している。この先、どこに向かうのか。

「私の方から、党から出て行けというつもりはまったくない」(渡辺)

「離党は、まったく考えておりません。私から離党する理由がありません」(江田)

 この言葉を真に受けるなら、党分裂は避けられる。だが、渡辺は江田の自発的な離党を切望し、江田は野党再編の流れをつくり出しながら離党の時機を見ているというのが本音だろう。

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