長谷川幸洋「ニュースの深層」
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福島第一の賠償・除染・廃炉・汚染水---政府は市場経済の原則を厳守して対処せよ

2013年08月09日(金) 長谷川 幸洋
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[Photo] Bloomberg via Getty Images

 東京電力・福島第一原発から1日当たり推定300トンもの汚染水が海に流出している、という政府の試算があきらかになった。政府は数百億円といわれる国費を投入して、原発の周囲に凍土壁を埋め込む計画だ。

 このニュースを聞いて「やっぱり、こういう事態になったか」と暗澹たる気分になった。「汚染水が止まらず結局、海に放出されるだろう」というのは、原発事故の早い段階から十分に予想されていた話である。私は事故から2カ月半後の2011年5月27日付コラムで、次のように書いている。

イタチごっこは何十年も続かない

 〈汚染水も毎日、上から大量の水を注ぎ込んでいるのだから、汚染除去に成功して循環システムが構築できない限り、タンクに収容するといっても、いずれ満杯になるのは、だれにも分かる話だった。それなのに「タンクへの収容話」は連日報じられても「一杯になったらどうするのか」はほとんど報じられなかった。

 私は専門家ではないが、常識的に考えて抜本的な解決策が見つからない限り、いずれ高濃度の汚染水が再び、海に垂れ流されてしまうのは時間の問題だと思う〉

 原発を冷やすには上から大量の水を流し続けねばならない。このコラムを書いた当時は、まだ循環システムは完成していなかった。だから、冷やした後の汚染水はタンクに収容する以外になかった。それでタンク作りを懸命に始めたが、そんなイタチごっこが何十年も続けられるわけがない。

 

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