わかりやすい伝え方の法則 【第6回】 教えるのが上手い人の特長とは

2013年08月09日(金) 木暮 太一
upperline

よく「天才は、先生に向かない」といいます。スポーツでも、勉強でも自分がなんでも簡単にできてしまうと、なぜ相手ができないのかがまったく理解できません。だから、教師には向かないのです。つまり、「できる」「知っている」と「教えられる」は違うのです。

教えられる人は、知識が豊富な人でも、それが上手な人でもありません。相手が、どこでつまづき、何が理解できないのかがわかる人、そしてそれを相手が消化できるように加工して伝えられる人なのです。

本来、教職を目指す大学生が「最初に学ぶべきこと」はこれです。一生懸命、知識を詰め込んでも「教えられる人」にはなりません。そもそも、「学ぶ」と「教える」はまったく違う能力なのです。

この違いを知ることは本当に大事です。「教える」「伝える」とは何か? どんな能力が必要なのか? それが教師に一番必要な知識かもしれません。

相手に伝わっていないなと感じた時、自分のトークを磨くのではなく、深い知識を身につけようとするのではなく、まずは相手を見てください。相手に興味を持って接していれば、おのずとその人の頭の中が見えてきます。

それが教える力を上げる第一歩です。

「伝える」のは、「誰に」「何を」が9割

相手にわかりやすく伝える、わかりやすく教えるためには、まず、「誰に」「何を」伝えるのかを明確にしなければなりません。これが、わかりやすく伝えるための第一歩です。「わかりにくい話」になる最大の要因は、この作業をきちんと行わないことにあります。

皆さんにも、経験があると思います。あれこれ話しをするけれども、要するに何を言いたいのかがわからない・・・。そういう人が、みなさんの周りにもいると思います。

なぜ、そうなってしまうのか? 何が言いたいのか本人もわかっていないからです。本人も何が言いたいのかわからないことを、相手に伝えられるはずがないのです。

ではなぜ、自分でもわかっていないのか? それは、きちんと頭の中を整理しないまま、話を始めてしまうからです。

相手に伝える前に、「何が言いたいのか」=「結論」を自分のなかで明確にしなければなりません。そして、話すこと、書くことはすべて「結論」を導くために必要な要素だけに絞ることです。そうすることで、相手は「要するに何が言いたいのか」を迷うことなく理解してくれるのです。

次ページ そのときに忘れてはならないのは…
前へ 1 2 3 4 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事


underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ
編集部お薦め記事