池上彰×津田大介 【第2回】「テレビを見ない池上さんがテレビに出るのはどうしてですか?」
共著『メディアの仕組み』記念対談

津田: でも、実際にNHKを辞められて、ジャーナリストとして本を出して独立して活動されるというときに、WEBサイトを作るということは考えなかったんですか。それはなぜですか?

池上: 全然考えませんでしたね。本当にオールドメディアの人間ですから、とにかく本の世界で勝負すればいいや、とそれだけでしたから。

津田: そういうふうにうかがうと、逆に池上さんとしては、もちろんメールも使われているし、インターネットは日常的になくてはならないものだと思うんですが、普段インターネットを使うのはどういうシチュエーションなんですか?

池上: 基本的にいろいろな仕事のメールのやりとり、あとは連載原稿を編集者にメールで送る。今日も週刊文春の原稿を先ほどメールで送ってきましたけれども。

津田: 調べ物とか、こういうWEBサイトを定期的に見ているというのはどうですか。それこそハフィントン・ポストが出たからちょっと見ようか、とか。

池上: とりあえず、お気に入りに入っているのは、新聞各社とNHKのWEBサイトで、これは毎日定期的にチェックしていますね。NHKニュースを見なくても、とりあえずNHKのWEBサイトの冒頭のところを見ると主なニュースの項目が出ていますからね。

津田: そうなんですよね、NHKのサイトのニュースってかなりしっかりしていますよね。

池上: とりあえずそれを見ると、「ああ、このニュースの話だな」というのがわかります。あとは新聞各社のサイトをチェックする、ということですね。あるいは、ウォール・ストリート・ジャーナル日本版は定期購読していますから、それで見たり、あるいはニューヨーク・タイムズとかワシントン・ポストとか、そういうサイトもチェックしながら、何があるかなというのを見る、と。そういうWEBの使い方はしています。

ハフィントンポストをみていますか?

津田: 調べたい情報があったときに検索されたりしますか?

池上: しますね。やっぱり「ググる」んですよね。Googleで検索して何かやろうとすると、すぐWikipediaの項目が検索結果の上のほうに出てきたりしますけど(笑)。

津田: Wikipediaとか、見たりするんですか?

池上: 見ますよ。Wikipediaを見るときは、常に眉に唾をつけながらとりあえず見るということで、つまり、詳細にわたっては事実関係が違っていたり、書き込ん でいる人が間違っていたりする場合もある。とりあえず、「ああ、おおむねこういう話なのか」と。

初めて知るキーワードについて調べようとすると、結果的に検索結果の上位にWikipediaの記事が出てくるので、「ああ、こういう話なのね」ということはつかむ。でも、そこに書いてあることが本当に正確かどうかということはまた別問題だから、それをそのまま利用するということはしない。

津田: ネットで言うと、たとえば2ちゃんねるとか、最近だと2ちゃんねるのまとめサイトなんかがあったりするんですが、ご存じですか?

池上: いえいえ、名前だけ知っているくらいですね。