自然栽培米生産者、石山範夫さんに聞く 【前編】
「無施肥・無農薬のお米づくりってどうやるんですか」

[左]安倍昭恵さん [右]石山範夫さん
一昨年から山口県の田んぼで米作りを始めたという安倍さん。「ひのひかり」「こしひかり」に続き、今年は「朝日」という品種を植えた。いずれも農薬を使わない有機栽培だ。そんな中、無施肥・無農薬の自然栽培で何年たっても腐敗しない"奇跡の米"を作った(有)石山農産の石山範夫さんの存在を知った安倍さんが、知人を介して猛アプローチ。去年、苗床作りの手伝いに石山農園を訪れた。そんな縁で今回、現代ビジネスでの特別対談が実現した。

石山: 僕のこと、知らない読者が多いでしょうから自己紹介から始めますね。ふつうはレディーファーストですけど、今、お持ちした自然栽培のきゅうりを食べていただいているので、お先に。

安倍: ウフフ。

石山: 秋田県の大潟村といわれる八郎潟の干拓地から参りました。特殊かもしれませんが自然栽培という栽培方法を10年やっている農家です。年は60をまわっちゃいました。冬の間は東京にも来て、営業活動もやっております。

安倍: 石山さん、講演会じゃないんですから(笑)。

石山: 自然栽培の中身の方はお米がメインですが、野菜とリンゴも---つまり、果樹と水田、畑作とすべてをやっております。

安倍: カリッ。

有機栽培をきっかけに農業がおもしろくなった

石山: 自然栽培の野菜は、僕は臭みがないと思うんです。キュウリ、どうですか? 今朝とってきたんですが。

安倍: 本当。ぜんぜんエグミがないですね。石山さんは農家で生まれ育ったんですか?

石山: 生まれたのは山形の山奥の最上町。そこで父は農家をやっていました。

安倍: いつ大潟村に?

石山: 昭和43年だったかな、うちの父親が「山形の山間で農業やっていたんでは埒が明かない」と新天地を求めて八郎潟の干拓地のモデル農村に申し込んで入植したんです。

安倍: いつから自分も農業をやろうと?

石山: 小学校1年生のころから「自分は長男だから、いずれ家を継がねばならないだろうな」とは思っていましたね。

安倍: お父さんが入植されて苦労されているところを見たこともあったのでは。

石山: ですよね。

安倍: それでも農家をやるって思ったのは?

石山: 正直に言いましょう。

安倍: 正直に言ってくださいよ!(笑)

石山: 35歳までは、「農業ってのは泥臭いし、汗臭いし最低の職業だ」と思ってました。それが有機栽培をやったことがきっかけで農業が面白くてしょうがなくなった。

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