三田紀房『砂の栄冠』に学べ!
高校野球を"興行"の視点から分析する「甲子園研究所」
講義(6)甲子園タイム~甲子園は時間が早い~

『ドラゴン桜』の三田紀房が描くヤングマガジン連載中の"爽やかでズル賢い"本格野球漫画! ある日突然、いつも練習を見に来ていた謎の老人から、「この金で甲子園に行って欲しい」と現金1千万円を託されてしまった高校2年生の新キャプテン・七嶋。この1千万円が七嶋を変える! 手段を選ばずなりふり構わず、時には爽やか球児を演じるために猫もかぶる! 果たして七嶋が率いる樫野野球部は甲子園に行けるのか!?

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「甲子園研究所」
講義⑥ 甲子園タイム~甲子園は時間が早い~

高校野球関係者が固唾を呑んで見守るこのコラム。今回のテーマは“甲子園タイム"! 樫野に敗れた強豪校・大阪杏蔭が熟知していた"甲子園タイム"とは一体なんなのか? 今回も所長と助手がどこよりもディープにご紹介!

所長 急げ、急げ!!

助手 な、なんですか!? いきなり。

所長 甲子園タイムに体内時計を合わせないとな。

助手 甲子園タイム? そんなのがあるんですか?

甲子園は2時間!

所長 当たり前だろう。甲子園は2時間だよ、2時間。それ以上かかる試合は全部不合格。審判もダメ出しを食らうんだから。

助手 に、2時間って・・・。かなりのペースですよね。

所長 その通り。だからよく聞くだろう。敗者のコメントで「あっという間に終わってしまった」という決まり文句を。あれは、文字通り"あっという間"なんだよ。それで、「何もできずに終わってしまった」というコメントが続く(笑)。

助手 確かに、よく聞きますよね。そのコメント。でも、何が違うんですか?

所長 いつも言うように、甲子園は興行なんだよ。高校生のためにやってるんじゃない。だから、試合は消化すればいいんだ。役員の本音は「初球から打って、さっさと終われ。四球なんて出してんじゃねぇ」。1日に4試合もあるんだから、主催者はサクサク終わる方がありがたい。早く帰れるし、ナイターになんかなったら経費もバカにならないんだから。

助手 言われてみると、第4試合の終盤なんか、宴会の予約時間に間に合わそうとするかのように"巻き"に入りますよね。明らかにストライクゾーンが広くなる。ぎりぎりまでナイターつけないで粘りますしね。外野照明はつけず、内野照明だけっていうこともよくありますし。