政党交付金の制約で野党再編は早くても来年秋以降に

 国政選挙が終わると、敗北した政党の議員は敗因や責任の所在をめぐって互いに傷つけ合うような“内戦”を繰り広げ、選挙の時以上に体力と精神力を消耗させるのが常である。その敗戦処理は結局、何も生み出さないことが多かった。

 だが、今回はやや様相が異なる。それは民主、維新、みんなの3党議員の多くが今夏の“内戦”が収束しても、2016年とみられる次期衆院選ではもはや自分の党で戦うことはないだろうと思っていることだ。「自民1強体制」を築くことになった参院選は野党にとっては再編に向けた号砲だ。

8月下旬には再び「海江田退任論」が浮上する

 野党で最も惨めな敗北を喫した民主党では代表の海江田万里が当面、続投することになった。海江田は7月26日の両院議員総会でこう語り、続投に理解を求めた。

「まさに1年後というのは、2015年の春の統一自治体選挙に向けた準備の一番大切な時期ではないか。その時期までに結果が目に見えるかたちで出ていなければ、このように恥を忍んで皆様方に民主党を代表する立場をお願いすることはないものだろう」

 国政選挙ならまだしも、統一地方選に向けた準備と党首の進退がなぜ絡むのか、分からない。おそらく、1年続けるための苦し紛れにひねり出した論理なのだろう。

 海江田は「恥を忍んで…」というくだりで言葉を詰まらせた。善意に解釈するなら、民主党をなんとか立ち直らせたいという悲壮な決意の表れと言える。だが、ちょうど2年前の7月29日、経済産業相だった当時、衆院経済産業委員会で自民党議員から退任時期の明示を迫られ「自分の価値はどうでもいい。自分の価値は…」と涙を流した場面をほうふつとさせ、リーダーとしてのひ弱さを見せた。

 かと思えば、海江田は議員総会で代表選を求められると「代表選をやるときは私が退くときだ」と明確に拒否。細野豪志の後任の幹事長に、党内で決して評価が高くない大畠章宏を据えた。これで安泰とは言えず、参院選敗北の総括をまとめる8月下旬にふたたび退陣論が強まり、進退きわまる可能性がある。

「海江田降ろし」を図る人たちは単に海江田を引責辞任に追い込もうとしているのではない。民主党という看板では次の衆院選を戦えないと読み、民主党を野党再編の中核にするために、党の体質転換を図り、野党再編にふさわしい党首を選ぼうとしている。

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