雑誌
御大・三本和彦 ニューモデルズバリ一刀両断

 こんにちは、三本和彦です。ずいぶん、久しぶりの登場かもしれませんね。本郷新編集長から電話がかかってきて「最近の新車にぜんぜん乗っていないんじゃないですか? クルマ集めますからぜひ乗ってください」ですと。ここで言っておきますが、大変ありがたいことに、私は82歳のジジイですが、まだメーカーからプレス新車試乗会に来ませんかとお誘いいただいています。ちゃんと試乗会に行って乗っていますよ。頻繁にではありませんが……。

 本日、試乗するのは、アテンザディーゼル、クラウンHVロイヤルサルーン、アウトランダーPHEV、スペーシア、そして外車が1台、ボルボV40であります。EVがありませんが、ディーゼル、HV、PHEVとエコカーが勢揃いですな。また、今話題の軽ハイトワゴン、スペーシア、大ヒット中のボルボV40と、こりゃなかなか手強いですねえ。

 というのは最近、新車が出ると褒めすぎの記事が多いように感じます。そんなこというのはナナメ読みする私のようなジジイだけなのかねえ。ま、元来ひねくれものだけどね。

 ということで、今日は厳しい目で評価したいと思います。

MAZDA アテンザセダンXD 290万円
ここまで進化するとは!死ぬ前に乗ってよかった

 さて、まずはアテンザのディーゼルに乗ることにした。実はベンツ190Dを2台、クラウンディーゼルを所有したことがあるほど大のディーゼル好き。ディーゼルには厳しいですゾ!

おお〜、このトルク強烈ですねえ。ディーゼル音もよく抑えられています。タマげた!

 試乗する前にアテンザディーゼルのスタイリングに見入ってしまいました。日本車のセダンのなかで、これほど凝ったといいますか、美しいデザインのセダンってあまり見たことありません。盛り上がったフェンダーなど、マツダのデザイン本部長前田育男さんがさぞや苦労されたことでしょう。

 運転席に乗り込んで、エンジンスタートボタンを押すと、こりゃあ静かだと思わずつぶやいてしまいましたよ。昔のディーゼルはカラカラカラとディーゼル特有の音を発して、振動波が身体に伝わってきて、私は平気だったが、助手席に乗せた人からバスやトラックみたいですね、とよくいわれたものだ。

 それがほとんどない。遮音がしっかりしているのもあるのかもしれないが、エンジン本体から出る音が小さいのだろう。降りてエンジン音を外で聞いてみても、ディーゼルエンジンを積んでいるなと、かろうじてわかる程度。さすがにボンネットを開けてエンジン音を聞いてみると、タペット音を少し大きくしたような音が聞こえてくる。よくぞここまで進化したものだ。

 Dレンジに入れて走り出す。アクセルを踏み込むと凄まじいトルク感。2・2ℓSKYACTIV─Dの最高出力は175psながら、最大トルクは42・8kgmと4ℓ級ガソリンエンジン並みというのがよくわかる。2000rpm手前でどんどんシフトアップしていく。アクセルを強く踏み込んでもシフトショックはほとんどなく、グォーンとみるみるうちに車速が上がっていく。いつのまにか、胸のあたりが熱くなってしまいました。いかん、いかん。

 ただここまでできるんだったら、もっと遮音材を多く使って、ガソリンエンジンとほぼ同じ音にしましたってくらいやってほしい。日本人は神経質な人が多いし、それができるのは日本人くらいだと思いますヨ。

 強いて文句を付けるなら、乗り心地をしなやかにしてほしい。そのあたりはBMW3シリーズに負けているね。全幅1840mmという点。デザイン優先というところはあったと思いますが1800mm程度にすればもっと売れるでしょうね。

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