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エンジンサウンド大研究いいエンジン音って何?
マセラティサウンドはヴァイオリン名器に似ている?

エンジン音も楽器みたいに奏でる!?

分析は、マセラティクアトロポルテスポーツGTSアワード・エディションを使って中央大学の音響システム研究室で行なわれた

 世界には官能サウンドなどと表されるエンジン音のスポーツカーがあるが、確かに刺激的なエンジン音はドライバーを熱くさせる。走る楽しさにおいてエンジン音は大切な要素だ。

 そして、そのエンジンサウンドのよさに定評のあるメーカーがマセラティなのだが、このイタリア車の名門のエンジン音と、億を超える値段がつけられるバイオリンの名器「ストラディヴァリウス」の音色に共通点があることが解明されている。

感性アンケートによる主観評価。弦楽器(バイオリン、コントラバス、チェロ)、管楽器(トロンボーン、オーボエ)で自動車加速音を模擬すると、マセラティの音はバイオリンに最も近いことがわかる(マセラティジャパン資料より)

 この分析は、昨年にマセラティジャパンがサウンドデザインラボ合同会社と中央大学の音響システム研究室に、マセラティのエンジン音の魅力を解明するために調査を依頼したもの。

 その実験では、マセラティクアトロポルテスポーツGTSアワード・エディションの加速音と、5種類の弦楽器、価格帯の違う4種類のバイオリンの音を比較。聴音時の印象を調べる「音響心理実験(主観評価)」、ストレス負荷と脳活性の変化を調べる「生体情報計測実験(客観評価)」、「周波数分析(物理評価)」の3つの実験によってそれぞれの音を分析している。

マセラティと某2 車種の加速音、それに価格帯の異なる4 種のバイオリンの音を比較した分析では、マセラティとストラディヴァリウスが大きく脳を活性化させることがわかった(マセラティジャパン資料より)

 で、その結果、マセラティの加速音とバイオリンの至宝といわれるストラディヴァリウス「ロマノフ(1731年製)」の演奏には類似点があることが判明。主観評価では「迫力があり、創造力をかき立てる」、客観評価では「脳を活性化させる効果がある」、物理評価の周波数分析では「高次倍音(倍音がバランスよく含まれると快適な音であるといわれる)が明瞭にある」といった共通点があったという。

 フ~ム、一般的には騒音と受け止められているエンジン音だが、いいエンジン音と楽器の音には共通点が多いというのはなんとも面白い。よくいいエンジン音のクルマでは「エンジン音を奏でる」といった表現が使われるが、まさにエンジンは音楽を奏でていたわけだ。

 では、いいエンジン音とは何か? 次から紹介したい。

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