日本が競争力を取り戻すために必要なことは「法人税率の引き下げ」と「宴会の奨励」だ!
〔PHOTO〕gettyimages

「法人税率の引き下げ」のインパクト

 参議院選挙は当初の予想通り、自民党の大勝に終わりました。市場の関心はアベノミクスの三本目の矢がしっかりと的に当たるかどうか、という点に移っています。そんな中で一番の目玉になるのは「法人税率の引き下げ」でしょう。株式市場は特に、ココを見ています。なぜなら、法人税の引き下げは株価上昇へのインパクトが大きいからです。

 そもそもなぜ株価が上がるのでしょう?

 このコラムではあまり難しい話はしないようにしていますが、少し単純化して説明してみましょう。株価というのは「一株当たり利益にPERを掛けたもの」と表すことができます。現在の日本株のPERは平均的に言って16倍程度です。つまり、一株当たり利益が100円の会社だったら、株価は1,600円ということになります。

 今、法人税の実効税率はだいたい38%程度です。これがもし、25%程度まで引き下げられ、かつPERが16倍のままだとしたら、株価はどの程度上昇するでしょうか? 同じ会社で説明すると、100円の一株当たり利益が、だいたい120円ぐらいになります。つまり、当期利益が20%程度上昇します。すると当然、PERが一定であれば、株価は2割程度上昇することになります。

 これは大きいですよ。

 7月24日現在の日経平均指数は14,731円です。法人税の引き下げは黒字企業にしかインパクトがないのですが、一株当たり利益の上昇インパクトがまるまる20%ではなく15%程度だったとしても、日経平均が16,940円になる計算です。これは悪くないですね。こうなれば日本株は買いです!!!

 ということで、日本株のファンドマネジャーとしては「大歓迎!」と言いたいところですが、実は私はそうでもないです。私は今後も現役で日本株のファンドマネジャーの仕事を続けたいと思っています。そのために重要なことは、日本企業の力が本当に強くなることなのです。

 法人税率を引き下げて企業の内部留保を高めることは国際競争力をつけるために重要なことなので大いに歓迎なのですが、しかし、それをただ単に現金にして貯めてしまうようなら何の意味もありません。不効率なお金を増やすだけで、世の中のためにはなりません。

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