六本木のクラブでは摘発が続くが アベノミクスが風営法改正を後押しの動き
閉店した「エーライフ」は「BRAND TOKYO」として再出発(同店のサイトより)

 東京・六本木の人気クラブが、また摘発された。警視庁生活安全部特別捜査隊は、7月22日、風俗営業の許可を受けずに客にダンスをさせていたとして、「GPbar」の店長・村谷拓哉容疑者ら2人を逮捕した。
「GPbar」は、同じ風営法違反で、今年5月に摘発を受けた「VANITY RESTAURANT TOKYO(ヴァニティ)」の真向かいにある。著名クラブの「エーライフ」が、昨年5月に摘発されて閉店。関東連合による誤認殺人事件の現場になった旧「フラワー」は、新装開店直後に摘発を受けるなど、警視庁は今、クラブの営業そのものを認めない。

 ダンスが、世界共通の若者の娯楽であるのは、今更、いうまでもない。
その人気を教育に取りいれようと、文部科学省は昨年4月から中学1、2年の体育の授業でダンスを必修化した。こうした動きを受けて、エイベックスが2001年に開設したダンススクールの受講者は、1万5000人に達する。
 しかし、そのダンスシーンを盛り上げるはずのクラブは、警察の"目の敵"である。摘発続きで、閉鎖が相次いでいる。

「客が勝手に体をゆすっている」が通用しなくなってきた

 深夜のダンスを取り締まる風営法の施行は戦後まもない1948年で、深夜12時の閉店という制限は、当時のダンスホールが売春の温床だったため。ダンスシーンは深夜が本番とあって、無許可で営業、風営法違反については「客が勝手に体をゆすっているだけ」と、苦しい弁明で逃れてきた。

 だが、ここ数年の連続摘発は、風営法違反が原因ではない。風営法違反を前提としたビジネスであるために、「誰が経営者であるか」は隠されていたのが、その背後の経営者に半グレなど、現在の経済事件の主役がつくようになり、「闇経済への資金供給源」という観点からも、放置できなくなった。

 実際、摘発が続く著名店の背後には、関東連合など半グレが、暴力団関係者とセットとなって控えていることが少なくない。
 朝青龍殴打事件、市川海老蔵暴行事件、フラワー殺人事件などの背後には、常に彼らの影があり、だから摘発には、風営法担当の生活安全部特捜隊だけでなく、半グレを捜査対象とする組織犯罪対策部特捜隊、大麻やクスリが蔓延しているという疑いで組織犯罪対策5課が関与することもある。

「時代遅れの法律を使った摘発」という批判に警察庁は、「法は法」という"建前"を崩さない。そのうえで、クラブが「犯罪の温床」になっていると指摘、今回の「GPbar」においても、18歳未満の少女が客にいたことを指摘したうえで、「GPbar」の店内では、去年1月から今年6月までの間、傷害事件などが113件起きている」と、発表した。

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