サッカー
二宮寿朗「関塚ジュビロ、名門復活なるか」

 開幕から不振にあえぐJリーグの名門ジュビロ磐田が、昨年のロンドン五輪で男子U-23日本代表を4位に導いた関塚隆を迎えて新たなスタートを切った。

「活気」を呼び込む関塚

 今季のジュビロは現日本代表の前田遼一、駒野友一、伊野波雅彦、元日本代表の川口能活らタレントを擁しながらも開幕から低迷を続け、リーグ戦初勝利を挙げるのに8試合かかった。しかし、その後も勝利に見離されて降格圏内に沈み、5月4日付で森下仁志監督が解任された。そんな追い込まれた状況で白羽の矢が立ったのが、関塚であった。

 関塚は5月19日に就任してリーグ中断明けとなる7月6日の第14節セレッソ大阪戦から指揮を執っている。ここまで3試合を終えて1勝2分けと勝ち切れていないのは反省材料としても、ジュビロの戦い方は以前に比べて明らかにアグレッシブになっている印象がある。選手たちも自信を取り戻してきているのが見ていて伝わってくる。

 つい先日、ジュビロの練習を訪れた。感じたのは雰囲気の良さだ。夏の強い日差しを受けながらの激しいトレーニングの中でも、声が出ていて活気あふれる感があった。普通、低迷にあえぐチームの雰囲気はどちらかと言うと暗いムードになりがちだが、ベテランの川口も駒野も「いい雰囲気で練習をやれている」と口をそろえる。そこには自ら声を出し、精力的に動く関塚監督がチームに「活気」を呼び込む姿があった。

 印象的だったのは全体練習後の居残り練習。出場機会の少ない選手たちのシュート練習に最後まで付き合い、サイドからクロスを送る役も買って出ていた。間近で見ながら、時にアドバイスを送る。『見て、話して、ともに戦え』とは、今年出版した関塚の著書のタイトルだが、そのモットーを垣間見ることのできるシーンだった。