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2013年07月18日(木) 小林 雅一

アシモのライバル「アトラス」とは何か? 背後にある政府プロジェクトの実態

 今、世界のロボット関係者が注目している「アトラス(Atlas)」が、先週、初めて公式に披露された。

 アトラスは、米Boston Dynamics社が開発中のヒューマノイド(人型ロボット)だが、その開発資金を拠出しているのは、米国防総省傘下のDARPA(国防高等研究計画局)だ。つまり軍需プロジェクトの一環である。

アシモの弱点とは?

 これまで長年に渡ってヒューマノイドの研究開発では、日本が世界をリードしてきたと言われる。たとえば本田技研工業の「アシモ(ASIMO)」は、今では平坦な床を走ったり、静かな室内で複数の人間が同時に発する命令や質問を聞き分けて反応するなど、理想的な環境下では驚くべきレベルに達している。

 が、その弱点は、事故を起こして瓦礫が散乱した場所のような、荒々しい現場環境では力を発揮できないことだ。以前、放送されたNHKの特集番組によれば、東日本大震災の直後に「アシモを福島原発の事故処理に投入してくれ」という要望が多数寄せられたが、それができなかったのは上記の弱点による。現在、ホンダはこの反省に立って、これまでアシモで培った技術を基に、災害対策用の実践的なヒューマノイドの開発を進めている。

 これと競うように、米国のDARPAも災害対策用ロボットの開発プロジェクトを昨年始動した。これは「DARPA Robotics Challenge(DRC)」と呼ばれ、米国のみならず世界中の研究者に参加を呼びかけ、そこでより優れたロボットの開発を競う、一種のコンテスト形式をとっている。

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