安倍首相が次のターゲットは「総裁再選」!参院選後の政局を占う

 7月21日投開票が行われる参院選で、「与党で過半数、自民は改選議席倍増」という流れは依然として変わっていない。自民党は60議席台後半から70議席台に届く大勝を収め、公明党を含めると参院の各常任委員会で委員長を出し、かつ委員の過半数を確保する「絶対安定多数」(72議席)を獲得するだろう。この前提に立って、参院選後の政局を占ってみたい。

内閣改造は小幅

 まず、「衆参ねじれ」が解消する。このことによって、国会の政府に対するチェック機能は低下する半面、政権の安定度は増す。

 この6年間、首相が毎年、交代してきた要因のひとつは参院で野党が首相や問題を起こした閣僚に対して次々と問責決議案を提出・可決したり、政府提出の法案・人事案件を否決したりしてきたことだ。自公政権時代は民主党などが、民主党政権時代は自公両党がこの手段をたびたび用いた。

 自公政権時代も民主党政権時代も、野党はそんなことまでやっていいのか、と首をひねることを勢いに任せて遂行した。民主党政権時代に、自公両党が中心となって官房長官だった仙谷由人、国土交通相だった馬淵澄夫の問責決議案を可決。自公政権になってからは先の通常国会で民主党が生活、社民党などが提出した問責決議案に賛成し、可決させた。

 野党は政権をたたくものだ、理不尽なことでも許されるという病理からどの党も逃れられなかった。ならば、このあたりでねじれを解消した状態で、与党がごり押しするのではなく、野党と話し合う政治を見てみたい。

 参院で与党が過半数を回復し、ねじれを解消するならば、問責決議可決という事態は避けられる。かつ、政府が決めた法案は国会で成立するという担保が得られることになる。つまり、政権の実行力が増すということだ。

 安倍政権は参院選後、衆参両院で与党が安定多数を維持した状態で政権運営に臨むことになる。臨時国会は8月2日から8日まで開かれ、参院議長選出など院の構成を行うとともに、与党は先の通常国会で成立するはずだった条約の処理も行う構えだ。

安倍は7月下旬に東南アジア諸国、8月の旧盆休み後、下旬にオマーンなど湾岸4カ国を歴訪。9月に入ると5、6日にロシアでの主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席した後、7日にアルゼンチンで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会に出席する予定だ。

 自民党役員人事は安倍の国連総会出席をはさんで9月中・下旬になる見通しだ。同時に内閣改造を行うかどうか、安倍はまだ決めていない。仮に行ったにしても、副総理兼財務相・麻生太郎、外相・岸田文雄、環太平洋連携協定(TPP)交渉担当の経済再生担当相・甘利明、経済産業相・茂木敏充、農水相・林芳正、官房長官・菅義偉ら主要閣僚は留任する可能性が高い。小幅の改造となるだろう。

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