アベノミクス、消費税、TPP、原発ーー各党の公約を「経済」の観点から比較してみた

先週の本コラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36363)では、経済政策について、各党の公約を検証した。

 簡単にいえば、自民党、公明党はアベノミクス推進、日本維新の会、みんなの党は規制緩和などでアベノミクスをさらに強化、民主党、共産党、生活の党、社民党、みどりの風はアベノミクス、特に金融政策に反対の立場だ。

 アベノミクスのキモの金融政策はインフレ目標2%なので、世界の先進国ではどこでもやっている政策だ。これを否定したら、経済政策がなくなってしまう。経済政策がうまくいかないと、社会保障や外交・安全保障までうまくできなくなる。

 筆者はプリンストン大学時代、現FRB議長のバーナンキ氏から金融政策を学んだが、実は留学に際して政府から筆者に与えられたミッションは国際関係論の研究だった。そこで、民主的平和論(democratic peace)で有名なマイケル・ドイル教授(現コロンビア大教授)から、日本は経済力がなければ、世界平和のへ貢献はできないと何回も言われた。なお、ドイル教授の家には何回もパーティに招待されていったが、彼の奥さんは、著名な国際政治学者のエイミー・ガットマン・ペンシルベニア大学学長だ。

 こうした意味で、金融政策に反対する政党はまともな経済政策ができなくなるので、国として最低限度の話ができなくなる。国家運営では論外と考えて良い。

 特に、民主党は今の黒田東彦日銀総裁に国会で同意しておきながら、今の日銀の金融政策を否定するのは、政党としても信頼感をかなり損なっている。

経済指標はほとんどが改善している

 なお、現時点でアベノミクスの評価をすると、ここで反対している政党がいかに的外れかがわかる。株価ではなく、実体経済の指標は半年間を見ると改善ばかりだ。

 日銀が1日発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業については製造業でプラス4、大企業非製造業もプラス12となり、3月の前回調査よりそれぞれ12ポイント、6ポイント上昇した。中小企業については、製造業でマイナス14、非製造業でマイナス4と、それぞれ前回調査より6ポイント、4ポイント改善した。

 短観の2013年度の設備投資計画について、大企業で前年度比5.5%増(前回調査2.0%減)、中小企業等を含めた全規模産業でも前年度比2.0%増(前回調査3.9%減)から改善している。

 内閣府が5日に発表した「景気動向指数」でもいい方向だ。安倍政権発足後の半年間(2012年12月から2013年5月)でみると、先行指数、一致指数、遅行指数それぞれで、100.7から110.5、102.3から105.9、107.7から108.9とすべて改善している。

 内閣府の景気動向指数は、各省や各経済団体などで公表しているもので、上の日銀短観と合わせてみれば、ほぼすべての経済指標が網羅されている。


 

 
 

 金利は形式的に、改善していない指標になる。ところが、それは名目金利であって、実体経済に重要な実質金利でみれば、やはり改善している(5月20日付け本コラムhttp://gendai.ismedia.jp/articles/-/35852)。

 この金利を考慮すると、ほとんどの経済指標で改善しているのがわかる。具体的には、先行系列15はすべて改善、一致系列11のうち10、遅行系列6のうち3が改善になっている。

 マスコミでは、まだアベノミクス批判をしている人がちらほらいるが、経済データをまったく見ない経済オンチを公言しているようなものだろう。

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