[アイランドリーグ]
香川・又吉克樹「憧れの館山(ヤクルト)と同じ舞台へ」

2013年注目選手に訊く Vol.1
※このインタビューは今年7月に掲載したものです。又吉投手が先日のドラフト会議で中日よりドラフト2位指名されたことを受け、再掲します。

 四国アイランドリーグPlusは後期シーズンが開幕している。NPB入り、または復帰を目指してプレーする選手たちにとっては野球人生を賭けた熱い夏がやってきた。 

 今季、リーグ内で最もNPBに近い選手と評価されているのが、香川のサイド右腕・又吉克樹だ。今季、IPU環太平洋大から入団し、キレのあるストレートとスライダーなどを武器にトップタイの7勝をあげ、防御率1.34はリーグナンバーワン。チームの前期優勝に大きく貢献した。NPBのスカウトも多数、球場に詰めかけており、秋のドラフト会議へ期待が高まっている。高校では打撃投手だったという沖縄出身の22歳に進化の理由を訊いた。

完全試合逃すも1安打完封

香川・西田監督は「初速と終速の差があまりない。上位指名されても不思議ではない」と語る。

――前期は12試合に登板して7勝1敗、完封勝利も2つと抜群の内容でした。とりわけ6月22日の高知戦では8回2死までパーフェクト。完全試合達成ならリーグ初の偉業でしたが、記録は意識しましたか。
又吉: これまで完全試合はもちろん、ノーヒットノーランとも無縁だったので、6回くらいからは意識していました。というより、ベンチに戻っても皆がチラチラ見るだけで、誰も目を合わせてくれない(笑)。ベンチの雰囲気がいつもと違って、自然とその気にさせられました。

――記録が途切れた8回2死からの初ヒットも不運な当たりでした。
又吉: 打ち取ったショートゴロでしたが、バウンドがイレギュラーしたのが見えたので、「あっ、まずい」と思いました。一瞬、残念な気持ちになりましたけど、これで終わりじゃないので、すぐに気持ちを切り替えました。

――素晴らしかったのはその後です。後続をきっちり断ち、9回も3者凡退。内野安打1本のみの完封勝ちを収めました。
又吉: 記録なんてそう簡単にはできません。1球で落ち込んでズルズル行ってしまったら、見ている人の印象も悪くなる。逆に、ここで抑えればメンタルも強い選手だとアピールできると思って投げました。記録はともかく、自分の納得いくピッチングができた試合になりましたね。

――岡山の環太平洋大から入団して1年目です。シーズンが決まっている大学とは違って、ローテーションを守って投げ続ける難しさはありませんか。
又吉: むしろ大学で連投したり、中1日で投げるほうが難しかったですね。今はしっかり間隔を空けて投げられるので、その分、しっかり調整していいピッチングをみせたいと思いながら練習しています。それに大学時代はシーズンの後半、調子があがってきたところでリーグ戦が終わっていました。だからアイランドリーグでシーズン通して投げてみて、自分がどこまで成長できるか。ここでの経験は大きな財産になると信じています。