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話題の本の著者に直撃!伊藤由美
銀座の老舗クラブママが見た「一流の男はここが違う!」

いとう・ゆみ/'60年、東京生まれの名古屋育ち。18歳のときに上京し、19歳で「くらぶ宮田」のナンバーワンに。'83年4月、23歳でオーナーママとして「クラブ由美」を開店。芸能界・政財界の大物らが通う店として銀座で名を馳せる

取材・文/丸山あかね

—東京・銀座の老舗クラブ「由美」の開業30周年を記念した初の著書ということですが、この春、帝国ホテルで行われた30周年の「お祝いの会」には、安倍晋三首相や石破茂自民党幹事長から花が届き、麻生太郎財務大臣など政財界、芸能界、スポーツ界などの大物たちがかけつけたそうですね。

銀座の矜持
著者:伊藤由美
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 いろんな方に支えられた30年だったと、あらためて思いました。1983年の4月に銀座6丁目のアマンドの地下で開店した「クラブ由美」は、13坪ほどの小さなお店でした。その2年半後に場所を移し、現在は同じビルの中に本店とVIPラウンジ、PLATINUMラウンジと3店舗を構えるまでになりました。無我夢中で走り続けてきましたが、このあたりで一度、自らの人生を振り返り、記しておきたいと考えまして。

勝新の大麻事件が人生を変えた

 振り返れば高校時代に林芙美子先生の『放浪記』を読んだことが、すべての始まりでした。〈私は宿命的に放浪者である〉という一文が、私の人生を大きく変えたのです。

『放浪記』では主人公の女性が生活苦のため、カフェーの女給に身を落とすシーンがあります。作品の舞台は、第一次世界大戦後の東京で、「女給」といってもただコーヒーを運ぶだけの仕事ではなかったことは、おぼろげながら理解できました。