松井裕樹(桐光学園)「早くも手に入れた理想のフォーム」
フライデー

「春に覚えたのは、チェンジアップ。スライダーとは逆方向に落ちていくようで、右バッターはクルクル空振りする。さらに、バットの芯を外す曲がりの小さいスライダーもモノにした。打つほうからすると、きわめてやっかいです。

 今年の投球を見ていると、昨年見極められていたワンバウンドするスライダーに、打者が次々空振りしています」(前出・スポーツ紙記者)

 さらに、身体が大きくなったことでストレートの球速は147kmまで上がった。練習試合で対戦した打者は、

「内角を狭くしようとホームベースに近づいて立つと、ブレーキの利いたスライダーが食い込んでくる。そのうえチェンジアップもあるから、どちらを狙っていいか、頭が真っ白になる」

 と「お手上げ」といった様子だった。

「肩や肘にも、不安はまったくない。実は、何百球という投げ込みは、これまでしたことがないんです。フォームも安定していて、故障する要素はない。

 とにかく筋肉の質がいい。強くて柔らかい。チームには、トレーナーが定期的について身体作りもケアしてくれている。秋、冬を経てなお妥協せず、もっともっとレベルアップしたいという、本人の精神力が強いですよ」(前出・スポーツ紙記者)

 試合中もマウンド上で笑ったり、ベンチで立ったままチームメイトと言葉を交わしたりと、リラックスした様子だった。1年生捕手の出したサインに大げさに首を振ってみせた後、笑顔を見せるなど、余裕さえ感じさせた。

 いまが一番、野球を楽しんでいる時期だろう。

 1日の試合後、浦和学院の森士監督から激励され、

「ありがとうございました!」

 と笑顔で応えていた。

 スタンドには両親の姿もあったが、公式戦・練習試合にはほぼすべて応援に訪れているという。

常にコカンが……

 現時点で、ほとんど完成品に近いと評される17歳は、今秋のドラフトで5球団以上の競合が確実視される。