松井裕樹(桐光学園)「早くも手に入れた理想のフォーム」
小柄な身体を目いっぱい使い、真上から投げ下ろす。リリースの瞬間の腕のしなりは「理想的」と評される〔PHOTO〕村上庄吾

 この日、松井裕樹(17)がはじめてリミッターを外した。恩師・桐光学園の野呂雅之監督が、「ゴーサイン」を出していた。

「今回はストレート中心とか、スライダーしか投げないなど、野呂監督は毎回松井にテーマを設けて投げさせていた。今回初めて、『公式戦のつもりでいけ』と指示したんです。相手が、春の選抜優勝校の浦和学院だったということもあるのでしょう。

 本気を出した松井の投球は、凄まじいの一言だった」(高校野球担当のスポーツ紙記者)

 7月1日の練習試合、高校球界ナンバーワンチームを相手に、松井は1安打完封、無四球、18奪三振の完璧な内容。ついに「松坂(大輔・現インディアンス3A)以上」という声まで出始めた。

威力抜群の新球種

「冬の間に、徹底した下半身強化をやったようだ。ひとつや二つでない、数段のレベルアップをしている。ニュー松井が完成した」(パ・リーグ球団スカウト)