ゼネコン資本主義の復活! 自民党政治団体が建設業界に4億円超を金額指定で"お願い"
1960年代の東京は建設ラッシュだった [Photo] Getty Images

 建設業界が政治家に献金し、政治家は見返りに公共工事の発注などで便宜を図る---。
 戦後保守政治の原型がこれだった。

 建設業界は、保守政権(自民党)を守る扇の"要"に位置し、他の産業界からの献金の調整役となった。鉄鋼、電力、自動車、造船などの日本の屋台骨を担う大企業も献金するのだが、どうしても過不足が生じる。その調整役となるのが建設業界だった。
 しかし、ゼネコン資本主義とでもいうべきこの構図は、度重なる捜査当局による摘発と、自社さ政権、民主党政権が誕生するといった保守政治の揺らぎのなか、一度は崩壊、2004年末には、ゼネコン資本主義を支えた全国の談合組織が解体された。

 ただ、長くは続かなかった。

 自民党が、今年2月、日本建設業連合会(日建連)に対して送った文書が証明する。
 衆院選で大勝、安倍晋三首相が打ち出した金融緩和、財政出動のアベノミクス効果で円安・株高が進行している最中だけに、自信満々である。

自民党が日建連に送った文書の中身とは

「民主党による稚拙な国家運営と、国益の毀損、誤った政治主導による混乱と停滞」と、前政権を痛烈に批判したうえで、「強い日本経済を取り戻すことこそ、わが党に課せられた使命」と宣言、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」といった三本柱を打ち出している。
「円安・株高」が、金融緩和によってもたらされたというメカニズムは証明された。次の財政政策によって景気浮揚されるのも間違いない。そして、三番目の成長戦略が不透明だという批判は、今は置こう。

 自民党が建設業界に告げているのは、「公共工事を出すからカネを出せ」という献金の強要である。

 文書は、末尾で「わが党の政治資金団体であります一般社団法人国民政治協会より別途お願いを申し上げているところでございます」と、結んでいる。

 その具体的な依頼を示す塩川正十郎元財務相が会長を務める国民政治協会から日建連の野村哲也会長に宛てた文書は、自民党のものとほとんど変わりはないが、一点、「強靭な国土の建設へと全力で立ち向かっております」という国土強靭化計画を想起させる文書が付け加えられている。

 この計画は、自民党建設族を束ねる二階俊博元経産相が会長を務める自民党国土強靭化総合調査会がまとめた「国土強靭化~日本を強くしなやかに」のなかに詳述されており、簡単にいえば、10年間で200兆円を投資、高速道路網の拡充、港湾整備などを行うことになっている。

 興味深いのは、日建連に要請した金額が記されていること。
 4億7,100万円---。
 消費税ではあるまいし、4億円でも5億円でもないこの数字の意味するところは何なのか。

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