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1980年代の日本はこんなに面白かった!
アイドル小泉今日子が生まれた時代

座談会出席者 皇達也×高橋隆×中森明夫

『あまちゃん』には'80年代を彷彿とさせるシーンがしばしば登場する。アキの母親役・小泉今日子がアイドルだったあの時代。歌番組が全盛で、聖子に、明菜に、そしてキョンキョンにみんな夢中だった。

反逆する少女

中森 NHKの連続テレビ小説『あまちゃん』で、主人公・アキ(能年玲奈)の母・春子を、小泉今日子さんが演じています。

 10代のころにアイドルを目指していたが、夢破れた主婦という設定です。面白い役柄ですよね。

皇 キョンキョン自身はアイドルとして大成功を収めた人ですからね。

中森 物語冒頭シーンの設定は1984年。その時、春子は18歳で、部屋にチェッカーズやなめ猫のポスターが貼ってある。'80年代の雰囲気が忠実に再現されていて、僕のような50代には懐かしい限りです。『あまちゃん』は'80年代ドラマとも言えます。

高橋 '84年というと、実際のキョンキョンはデビューから2年が過ぎたとき。『渚のはいから人魚』や『ヤマトナデシコ七変化』などを歌っていたころです。

中森 『渚の~』は9枚目のシングル。この曲で小泉さんは初めてオリコンのヒットチャートで1位になっています。

高橋 正直なところ、彼女もデビュー当初は少し苦戦しました。なにしろ、あのころはアイドル同士の競争が今とは比較にならないほど熾烈でしたから。

中森 特に小泉さんがデビューした'82年は有力アイドルが大量に芸能界入りしました。中森明菜さん、早見優さん、堀ちえみさん、石川秀美さん……。松本伊代さんは'81年デビューですが、賞レースでは'82年組扱いでした。

皇 ざっと名前を挙げただけでも才能のある人が多く、今も活躍している人が少なくない。あの頃にデビューしたアイドルにはたくましさがあり、結婚などを理由に引退や休業を宣言した後、芸能界に戻ってきた人もいる。