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中国政府が「買っていた」日本株「売っていた」日本株 驚きの有名企業30社

尖閣諸島問題で日本を非難している間にも、中国政府は密かに日本株を買い進めていた〔PHOTO〕gettyimages

 中国政府の日本株買いが止まらない。上位10名の大株主に名を連ねる日本企業だけで174社を数え、保有時価総額4兆円超! もはやハゲタカファンドより恐ろしいドラゴンファンドの真相に迫った。

狙われたら最後

「今年3月末現在の中国政府系ファンドの保有銘柄は、日本の上場企業の大株主(上位10名)だけで、174社に上ります。昨年9月末に較べて、全体では6社減少しましたが、保有する株式の時価総額は38%も増えて、4兆2447億円にも上るのです」

 こう明かすのは、中国政府の投資動向を長年ウォッチしているちばぎん証券顧問の安藤富士男氏だ。

 中国政府系ファンドとは、'07年9月に、当時の温家宝首相の肝入りで設立された国策投資会社の中国投資有限責任公司(CIC)のことである。CICは'11年末の時点で、4821億6700万ドル(約47兆円)もの国家資産を運用している。単純計算すれば、全運用額の9%を日本株に投資していることになる。

 CICは昨年6月時点で405名の職員を擁している。そのうち博士号取得者が334名を数える。長くCEOを務めていた楼継偉は、この3月、習近平主席によって新財政部長(財政相)に抜擢された。

 そのCICが、「SSBT OD05…」と「SSBC OMINIBUS OM04…」の名義を用いて日本株を取り引きしているのだ。どちらも所在地は、豪州シドニーの同一住所であり、様々な経緯からCICの出資が明らかになっている。

 本誌は安藤氏の協力を得て、昨年9月時のCICから180社への投資状況と、今年3月時の174社への投資状況を、詳細に比較した。

 まず、業種別でみると、銀行・証券・保険など、広義の金融が18%でトップである。半年前と比較して1ポイントのアップだ。

 2位は、3ポイントアップの16%を占める自動車・自動車部品。3位は1ポイントアップの14%を占める電機・精密機械である。この3業種で、全体の株式保有額の、ほぼ半数を占めている。

 以下、医薬品、建設・不動産、情報・通信、機械、総合商社、運輸と続く。

 また、今回特徴的な傾向は、CICが、半年間で多数の企業の保有株数を減らしていることだ。そして174社中、保有株数を増やしたのは、22社に過ぎない。その他は5社が保有株数に変化がなく、残り147社分が保有株数を減らしたか、大株主から姿を消して、保有株数を確認できなくなっている。

 この間、日経平均株価は39・8%も上昇しているので、CICは、日本株の売買によって、売却益を得ていることが想像できるのである。前出の安藤氏は、次のように指摘する。

「昨年の3月期までは、ほぼすべての業種のトップ企業に目をつけ、それらの株を積極的に買っていました。その後、日本の株価がさらに低迷していったため、業種ごとに銘柄の選別を始めたのです。それが今年3月期は、アベノミクスによって半年で日経平均が約4割も高騰したことを受けて、それなりに益出しを行ったわけです」

 つまり、短期で激しく売り買いして利益を追求する欧米のハゲタカファンドとは違って、選別した銘柄を長期間保有しているのだ。

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