ふっしーのトキドキ投資旬報

楽天が三菱UFJモルガン・スタンレー証券のアナリストを"出禁"にした件について

2013年07月04日(木) 藤野 英人
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〔PHOTO〕gettyimages

 先日、楽天から以下のようなプレスリリースが出て波紋を呼んでいます。

●「三菱UFJモルガン・スタンレー証券のアナリストレポートについて

 これは三菱UFJモルガン・スタンレー証券のアナリストレポートに対して楽天が疑問を呈し、その分析手法についていくつかの具体例をもって反論を述べたものです。

 上場している会社にはさまざまなアナリストが訪れ、その会社を独自に分析したアナリストレポートを発表します。そしてそれは個人投資家や機関投資家の目に触れ、その企業の経営状況の判断材料となり、内容によっては株価を動かすこともあるのです。

 したがって、事業会社はアナリストレポートの内容に敏感になります。よい内容が書かれていれば株価の上昇にもつながりますが、逆に否定的な内容が多く書かれていれば株価が下がってしまう可能性があるからです。株式会社にとってアナリストレポートというものは、とてもインパクトのある記事なんです。

 楽天のプレスリリースの最後には、以下のような文言がありました。

 以上に鑑みて、当社としては同氏による過去及び将来のレポートは当社への投資判断の一助とはなりえないと判断しており、投資家の皆様におかれても参考とされないようお勧め致します。また、当社は今後同氏の取材については一切お受けしません。 

 出ました、「出入り禁止」宣言です。これが投資の世界で非常に大きな話題になりました。なぜなら、プレスリリースを出してアナリストレポートの内容に反論し、かつ出入り禁止まで宣言する、というのは極めて特異なことだからです。

 過去にも、レポート内容をめぐって事業会社が訴訟を行うケースはありました。しかし、今回のようなケースは前例がなく、業界内ではかなりの衝撃をもって受け止められました。金融関連の専門家たちの間でも本件についてツイッターやフェイスブックで多くのコメントが飛び交い、それはそれは盛り上がりました。

次ページ  いくつかの論点があります。 …
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