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話題の本の著者に直撃! 小川仁志
物事の本質をつかむ訓練をすれば誰でも頭がよくなります

おがわ・ひとし/'70年、京都府生まれ。京都大学法学部卒。徳山工業高等専門学校准教授。朝日放送「キャスト」のレギュラーコメンテーター。フライデーでの連載をまとめた『世の中の見方が変わる哲学』(講談社刊)など著書多数〔PHOTO〕吉田暁史

―ひときわ目を引くタイトルです。『7日間で突然頭がよくなる本』。哲学者である小川さんご自身がタイトルをつけたこの本が11万部を超えるベストセラーになっています。

 哲学者の書く本はどうしても硬くなりがちですが、できるだけわかりやすく哲学の〝実用性〟を伝えたかったんです。その意味では哲学本というより、ビジネス本に近いかもしれません。でも、おカネを稼いだり出世することが目的の本ではない。哲学的な考え方を身につけると、物事の本質がわかります。家庭や会社で難題が降りかかって来たとき、「それって要はこういうことでしょ」と納得いく言葉で表現できる人に、私たちは尊敬の念を抱くのです。これが頭がいいということ。本質をつかめる人は人生をより豊かにする視点を持てるのです。

7日間で突然頭がよくなる本
著者:小川 仁志
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―なるほど。「物事の本質を見抜ける」=「頭がよい」ということなんですね。とはいえ、地頭がよい人もいれば、悪い人もいるように思います。

 たしかに、記憶力や計算力などはもって生まれたものに左右されることがあるかもしれません。しかし、それらが優れていても、物事の本質をつかむための近道にはならないと思うのです。何を隠そう、私も地頭がよいほうではありません(笑)。数学は算数レベルから落ちこぼれ。司法試験にも挫折しているし、サラリーマンをしていた伊藤忠時代には、合コン以外に目立った活躍はできませんでした。 '93年に入社し、情報産業という花形部署で、コンピューターから人工衛星までを扱っていましたが、当時の私は目の前の仕事に振り回されていました。仕事の本質をわかっていなかったから、いつも時間に追われていたし、仕事の面白みもわからなかったんです。そんなとき、赴任先の台湾で政治の激動に触れて、哲学の道に進むきっかけになりました。