【財務 その1】 「財政再建の道筋を」この国の未来のための最重要課題
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 日本の国家財政が危機的な状況にあると叫ばれてから、10年以上もの時間が経過した。今や、国及び地方の長期債務残高は、2012年度末で940兆円と、GDPの196%に及んでいる。

 国民は1人あたり730万円強の借金を背負わされている計算となる(日本の総人口1億2,800万人(2010年))。これは赤ん坊からお年寄りまで全て含めた人口で算出した数字であり、1世帯あたりの返済必要額を算出すれば(日本の世帯数5,184万世帯(2010年))、1世帯で1,800万円強の借金を返さなければならないのが今の日本の財政の現状である。

失われた20年に変化した日本の財政構造

 日本の財政構造は、バブル崩壊前までは健全であった。すなわち、バブル景気最終盤の1990年当時、一般会計歳出は約70兆円に対して一般税収が約60兆円と、歳出のほとんどを税収で賄っており、国債は建設国債を6.7兆円発行するのみであった。しかし、ここ数年の財政を見れば、補正予算を含めた一般会計歳出は100兆円オーバーであるのに対して一般税収は約40兆円となり、国債発行額は約50兆円弱である。

 つまり、失われた20年を経て、日本の国家財政は、歳出を70兆円から100兆円に30兆も肥大化させる一方で、歳入を60兆円から40兆円に20兆減らし、その穴埋めの差し引き50兆円を借金に頼る財政構造に陥ってしまっているのだ。

 財政再建のために私たちがやるべきことはいたってシンプルである。この20年間で増えた30兆円の歳出を減らす方策を行うこと、同じくこの期間に減った20兆円の歳入を増やす方策を行うこと以外に無いのだ。

 今の日本の財政状況が異常事態であることは誰もが分かっているはずだ。私たちは、今すぐに改革に着手しなければならない。100の行動<財務編>では、財政再建の方策を正面から提言していきたい。

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