2週間の夏休みをとる余裕の安倍首相。民主、維新は参院選後に党首の進退も問われれる


 東京都議選(6月23日投開票)の結果、報道機関の世論調査でかねて高い支持を得ていた自民党が全候補当選を初めて達成し、投票行動においても好調であることが立証された。これに対し、民主党が公明、共産両党に次ぐ第4党に転落、維新は改選3議席を維持できず2議席にとどまった。

 今月21日投票の参院選でもこのトレンドは変わらないだろう。参院選後の今夏、勝者となる自民党総裁・安倍晋三(首相)は6年前に惨敗した屈辱を晴らし、2週間近い夏休みを取るなど久々にゆったりとした日々を過ごす。しかし、敗者となるとみられている民主党と日本維新の会は党首の進退など後始末に追われることになろう。

「中野のミッチー」も惨敗したみんなの党

 先の都議選で、共産党とみんなの党がそれぞれ17議席、7議席と躍進した。だが、冷静に分析すると、勝利の美酒に酔えるほどではない。

 民主党と共産党の得票率を比較すると、民主党が15.24%に対し、共産党は13.61%で、民主党が1.63ポイント多い。民主党は議席では2議席少なかったが、その原因は複数擁立した選挙区で共倒れしたことにあり、党勢において民主党が共産党より劣勢ということではない。

 また、3年前の参院選における共産党の都道府県別得票率を見ると、東京都は4番目に位置する。共産党の得票率は京都府13.8%、高知県9.8%、大阪府9.3%、東京都8.2%―の順で、最も低い栃木県では2.7%にすぎない。共産党は東京という強い土俵で戦ったから議席につながっただけで、参院選の選挙区選で当落に絡めるのは東京、京都、大阪など数選挙区にとどまるだろう。

 みんなの党は議席を増やしたとはいえ、当選した各選挙区を見ると下位当選が多い。各選挙区でトップになるような勢いはなく、選挙のプロは「当選者の略歴を見ると区議出身者が多い。つまり固い支持基盤を培ってきたからではないか」と見ている。

 たとえば、中野区のみんなの党公認候補・渡辺美智隆の得票を見ればトレンドが分かる。

 美智隆は祖父が元蔵相・渡辺美智雄、伯父が党代表の喜美で「中野のミッチー 新しい力で東京改革!!」と渡辺色を前面に出して選挙運動を展開し、党内で有名な喜美夫人も重点的に応援した。しかし、自民、公明、民主、共産候補が当選し、美智隆は5千票余の大差を付けられて次点にとどまった。

 つまり共産、みんなの党はブームと呼べるほどの勢いがあるわけでない。自民が公明党を含めると、衆参ねじれ解消に必要な63議席を軽くクリアし、70議席を上回るという流れに変わりはない。

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