異例の2週間で2回訪中の谷内内閣参与 注目すべきは麻生色の強い同行者
[Photo] ChinaFotoPress via Getty Images

前回コラムでも触れたが、安倍晋三首相の外交ブレーン、谷内正太郎内閣官房参与(元外務事務次官・1969年外務省入省)についてである。
 谷内氏は6月15日から18日の訪中に続いて、28日午後1時30分着(現地時間)の全日空5729便で北京入りした。
 この2週間で異例の中国訪問2回である。

 先ずはお浚い。
 前回訪中は本来、極秘訪中であった。
 ところがテレビ朝日が、18日に谷内氏が同行者の石川浩司アジア大洋州局中国・モンゴル課長(81年)と東京に戻るため北京国際空港にいるところをキャッチ、撮影して20日の午後のニュースで「谷内訪中」を流したため、極秘訪中が判明したのだ。

訪中の目的は「日米中トラック1.5対話」出席

 谷内氏は第一次安倍内閣当時に外務事務次官としてカウンターパートだった当時の戴秉国筆頭外務次官(後に国務委員・外交担当)と図って06年10月の「安倍電撃訪中」を実現したのだが、その戴氏と北京滞在中に会談しているのだ。

 さて、今回の再訪中である。

 6月28、29両日に開催された「日米中トラック1.5対話」に出席するためであった。
 同1.5トラック対話とは、中国の現代国際関係研究院(崔立如院長)、日本の世界平和研究所(会長・中曽根康弘元首相、理事長・佐藤謙元防衛事務次官)、米国の米国平和研究所(USIP。理事長=ジム・マーシャル下院議員=ジョージア州選出=民主党)が2年前の7月に第1回会議をワシントンで開いたことに続くものだ。

 現代国際関係研究院は、同じく国務院(中国政府)傘下の有名な社会科学院(陳奎元院長)に匹敵するシンクタンクであり、日本問題のプロであり前々院長の陸忠偉氏が中国政府安全部副部長時代に創設された。
 そうしたことから、北京外交筋の間では「安全部系統」の組織として知られている。

 そして「トラック1.5対話」について言えば、各メディアの北京特派員は日米中3ヶ国からの出席者の名簿すら目にすることができない非公開・国際会議である。

 3ヶ国のシンクタンクが共催する国際会議を非公開にする意図が分からないが、この時期は、韓国の朴槿恵大統領が国賓として27日に訪中し、習近平国家主席(共産党総書記)と中韓首脳会談の翌日であり、尖閣諸島問題と靖国神社参拝問題を抱える日中関係、竹島問題と慰安婦問題を抱える日韓関係悪化の改善の見通しが立たない微妙な時期である。

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