話題の本の著者に直撃! みうらじゅん 京都人として失格ですが、 故郷の本音の姿を知って欲しかった

2013年06月29日(土) フライデー

フライデー賢者の知恵

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 その頃に通い詰めた千本日活ポルノ館のあたりは、昔、遊郭があったところみたいで、童貞にもなんとなく大人の世界のニオイが嗅ぎ分けられるんですよね。観光地というと、磁場のいいパワースポット的な場所ばかりですけど、こういう〝はんなり〟とも違う、〝じっとり〟としたところもあっていいんじゃないですかね。

 でも、京都の人からすれば「そんなところばっかり紹介してくれるな」と思うでしょうね。オレは京都人として失格でしょうから(笑)。

—みうらさんも、5年後には還暦です。ご自身の原点をなつかしむ本を著したぐらいですから、老いを感じているのではないですか。

 昨今の「老いブーム」を、どうポップにするかばかり考えています(笑)。この間、先輩と飲みに行ったときに、五十肩の相談をしていたんです。すると、たまたま後ろの席で飲んでおられた二人の大御所漫画家先生が、

「そんなレベルの低い話をするな! わしらは今、オムツをはいて飲んでいるんだ」

 と口を挟んできた(笑)。誰もが知っている大御所の方ですよ。たしかに、お二人は一度もトイレに立たなかった。オムツにションベン漏らしながら酒を飲むんだから、上には上がいるなと思いましたね。まあオレもついにこの前飲み屋でウンコ漏らしましたけど(笑)。

 自分にとっては、老化=進化だと思っています。30代中盤から50歳になるまで、身体に何も変化はなかったんです。ところが55歳になって健康診断に行ったら、身長がちょっと縮んでいたりと、これから、毎日いろんな変化が起こるんだろうなと思ったら、楽しみですよ。オレもオムツして酒飲むようになれるのかなーとか。年をとることをある種の進化ととらえて、日々の変化を笑いたいですね。

著者オススメの2冊!

『怪獣・アクション・メロドラマの妖星女優 水野久美』
水野久美 樋口尚文
洋泉社 2940円
往年の名女優・水野久美が自らの半生を綴った一冊。「映画『マタンゴ』や『怪獣大戦争』などで、その妖艶さに触れた。小学校低学年のときの初恋の人です。初公開のスチール写真にクギづけになりました」

 

『海女のいる風景昭和の美しい海の女たち』
大崎映晋
自由国民社 1890円
伝説の水中カメラマンが撮った、昭和30年代の海女の写真集。「日本のグラビアアイドルのルーツがここにある気がする。『あまちゃん』で来た第二次海女ブーム。待ってました!と小躍りした一冊です」

 

「フライデー」2013年7月5日号より

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