民主党は"やっぱり左"で"安保とデフレにはノーコメント" 現実感覚の希薄さは綱領を読めば見えてくる
民主党がホームページで公開しているマニフェストの表紙

 いよいよ参院選だ。前哨戦と位置付けられた東京都議選は自民、公明両党の圧勝に終わった。日本共産党は大健闘した。
 その一方、惨敗を喫したのは民主党である。いったい民主党はどうなってしまうのか。

 そんな折、たまたま民主党議員たちが集まる勉強会に招かれた。民主党について「思うところを忌憚なく語って欲しい」という。そこで、出かける前に民主党の綱領とその解説、参院選に向けた「重点政策」というパンフレットを読んでみた。
 そこで今回は、民主党についてあらためて考えてみる。

 まず、民主党とは何か。綱領は「私たちの立場」として次のように書いている。

《我が党は、「生活者」「納税者」「消費者」「働く者」の立場に立つ。同時に未来への責任を果たすため、既得権や癒着の構造と闘う改革政党である。私たちは、この原点を忘れず、政治改革、行財政改革、地域主権改革、統治機構改革、規制改革など政治・社会の変革に取り組む》

民主党は「やっぱり左」、綱領が社共そっくり

 ここで、すぐ思ったのは「民主党ってやっぱり左なんだな」ということだ。

「働く者」の立場に立つのだとすると、社会民主党や日本共産党とそう変わらない。たとえば、社民党は党の理念を説明した「社会民主党宣言」の中でこう書いている。

「私たちは、社会民主主義の理念に基づく政策の実現を目指し、経済・社会の中心を担う働く人々や生活者の立場から社会の民主的な改革に取り組み、すべての人々に門戸を開いた政党です」。「働く人々」と「生活者」というキーワードは民主党と同じである。

 共産党はどうかといえば、綱領の中に次のような文章がある。

「現在、日本が必要としている変革は社会主義革命ではなく、(中略)民主主義革命である」としたうえで「民主主義的な変革は、労働者、勤労市民、農漁民、中小企業家、知識人、女性、青年、学生など、独立、民主主義、平和、生活向上を求めるすべての人びとを結集した統一戦線によって、実現される」というのだ。

 こちらは「労働者」とか「生活向上を求めるすべての人々」と少し表現が違うが、やはり働く人と生活者重視である。
 民主党は綱領を作るときに、社民党や共産党の綱領をチェックしたのだろうか。

 もしも両党との相違点をはっきりさせようと思ったら、もう少し書きぶりは違ったかもしれない。似た表現になったのは、やはり基本的考え方に似た部分があるからだろう。

 民主党が生活者重視だからといって、それを理由に批判するつもりはまったくない。
「どういう人々の利益を代表しようとしているか」を示すのは、政党の根本的な存在意義にかかわる。だから、最初に立場をしっかり明示したのは良かった。

 次に「私たちが目指すもの」だ。
 綱領は「共生社会をつくる」としてこう書く。

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