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坂井直樹「デザインのたくらみ」
2013年06月28日(金) 坂井 直樹

レッドブルの"危険な"ブランディングをスタバは"さわやかに"追いかける

 栄養ドリンクの代表選手リポビタンDが1本140円なのに対して、レッドブルは1本275円※1。ご存知の方も多いと思うが、レッドブルの価格は高い。しかし彼らは日本市場を席巻している。

 2006年に販売が開始されたレッドブルの売り上げは、2008年から2011年にかけて約6倍に拡大したと言われている。世界的にみてもレッドブルの勢いはとどまるところを知らず、2011年度は全世界で46.3億缶のレッドブルが販売され、42.5億ユーロの売上高を記録した。

 高価格にもかかわらずレッドブルが人気を獲得した背景には、一貫したブランドイメージを構築するための巧みな戦略と、若者の心を掴む独自のメッセージが存在する。

販売チャネルの絞り込み

 レッドブルはコンビニでの販売が中心で、スーパーやGMS(イオンやイトーヨーカドーといった総合スーパー)などに販売チャネルを広げることをしていない。コンビニでの販売であれば値引き競争に巻き込まれることが少なく、ブランドイメージをキープすることにつながるからだ。

 キリンビバレッジとライセンス契約を結んだことで、今年5月からキリンの自動販売機24万台にレッドブルがラインアップされることになったが、自販機も値引き合戦とは縁が薄い。

ブランドイメージの浸透

 レッドブルは若者の生活シーンに商品を浸透させるためには労を惜しまない。大学生を対象とした「スチューデント・ブランド・マネージャー(SBM)」を導入し、学生を通じて、学生活動のあらゆる場面にレッドブルを浸透させることはその代表的な取り組みだ。

 また、街中で巨大なレッドブルのパッケージを背負った車を見かけることがあるが、試飲とともに、珍しい車を見た人々が携帯のカメラで撮る→SNSなどを通じてシェア→口コミにつながる、という波及効果を狙っている。

※1) レッドブルは日本だと厳密には炭酸飲料のカテゴリーに分類されるが、本文では便宜上、栄養ドリンクとした。
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