飲むコンピュータ: 体内モニター、本人認証、家族の見守りなど用途は様々

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〔PHOTO〕 iStockphoto

 錠剤のように飲み込んで、体内の様子を観察するセンサー・コンピュータが使われ始めているという。

●"Disruptions: Medicine That Monitors You" The New York Times, JUNE 23, 2013

 そのサイズは人差し指の先程の大きさで、形状は細長いカプセルや小さな円盤状など、本当に普通の錠剤とよく似ている。その写真を見る限り、飲み込むにはちょっと苦労しそうな大きさだが、気合を入れてぐっと飲めば、飲めないこともなさそうだ。

 その用途は、血流や体温など健康状態を体内から計測して無線で医師に伝えたり、車やコンピュータを使うときの本人認証など色々ある。また、実際どうやるのかは分からないが、統合失調症やアルツハイマーなど精神疾患の状態も体内からモニターできるという。

スマホやタブレットで体内をモニター

 良く出来てるなあ、と感心するのは、その動作原理だ。まずバッテリー(電源)だが、これは胃酸を使うという。昔、理科の実験で亜鉛と銅を希硫酸につけて電池を作った経験があろうかと思うが、基本的にあれと同じだ。今回、電極として使うのは銅とマグネシウムで、これらが胃酸と化学反応を起こして、センサーが動作するための電力を発生させる。

 体内のセンサーが発した微弱な信号は、ユーザーの体に張り付けた小さなパッチを中継点にしてスマートフォンやタブレットに伝達される。ここからインターネットを経由して病院の医師らに、ユーザーの体内情報が伝えられる。あとは医師がそれを分析して、ユーザーの健康状態を見たり助言を与えたりする。

 体内のセンサーが発する信号は、最も単純には本人認証(ID)として使える。たとえば自動車に乗り込んだら、その所有者であることをクルマが自動的に認識してエンジンがかかる。あるいはパソコンやスマートフォンの電源を入れたら、あとはパスワードを入力しなくても、本人であることを機械が確認して自動ログオンできる、といった使い方を想定している。

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