世界経済 金融・投資・マーケット
不良債権の顕在化で懸念される、中国発の経済危機
[Photo]Getty Images

 一時、ジェットコースターのように乱高下を繰り返していた金融市場に、少しずつ落ち着きが戻っているように見える。市場変動の元凶と言われていた、ヘッジファンドなど投機筋のポジション調整に、目途が付きつつあるのだろう。

 それに伴い、一般投資家も徐々に市場に戻っており、市場を大きく揺さぶる要因が、徐々に沈静化するとの見方が有力になっている。ただ、これで直ぐに金融市場の動きが安定すると見るのは、やや尚早だ。投資家の頭を悩ませる、新たな火種が出ているからだ。

 一つは、米国の金融緩和策の縮小であり、もう一つは中国リスクの顕在化だ。中国の金融市場では、短期金利の上昇傾向が目立っていることもあり、企業などが抱える不良債権のための資金手当てが難航しているとの見方もある。

短期金利上昇は中国リスク顕在化の前兆?

 6月に入って、中国の金融市場では、短期金利の上昇が目立っている。短期金利の指標となる期間7日間の債券レポ金利は、6月初旬に一時12%まで上昇。その後、上昇気配は、やや沈静化したものの、6月下旬になって再び10%程度まで上昇した。

 中国の金融専門家は、「共産党政権が不動産バブルの鎮静化を図るため、資金供給を絞っている」と見ている向きが多い。政策当局が、資金供給を絞っている一方で、中国国内企業が多額の不良債権を抱えて、その資金繰りを付けるために金利水準が上昇しているとの見方もある。

 また、中国経済の専門家の間では、経済全体に資金繰りがタイト=一種の"金つまり"になっているとの見方もある。いずれにしても、短期金利が乱高下することは、基本的に経済全体にとって好ましいことではない。不安定な短期金利の推移は、中国経済の足を引っ張ることも懸念される。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら