黒田博樹(NYヤンキース)が明かした「逆算の配球・握りの秘密」
今年で渡米6年目を迎える黒田。今季の年俸は1500万ドル(約14億8000万円)で、メジャー全体でも40位と、名実ともに一流メジャーリーガーの仲間入りを果たしている

 不惑を目前にした日本人投手が、ピンストライプのエースとして君臨する姿を誰が想像していただろうか。

 ニューヨーク・ヤンキースの黒田博樹(38)は、6月10日現在で6勝を挙げ(5敗)、C・C・サバシア(32)を差し置いて、事実上、チームの先発ローテーション一番手の座を手中にしている。

「チーム内の黒田評はすこぶる高く、ジラルディ監督(48)も『ヒロキはプロフェッショナルだ。完璧に準備してマウンドに上がる』と全幅の信頼を寄せている。5月まで不調だったイチローには不要論を唱える地元メディアもありましたが、黒田に対しては、何試合か不振でも批判の声は上がらない。それだけ信用されているわけです」(メジャー担当記者)

 そんな黒田が、5月25日に発売された『クオリティピッチング』(KKベストセラーズ)の中で初めて〝メジャー生き残り術〟を明かしている。

 まず、メジャーの先発投手に求められるのは「クオリティ・スタート(6回を自責点3以内に抑えること)をクリアし、かつ少ない球数でできるだけ長いイニングを投げ、1年間を通してローテーションを守り続けること」だとしたうえで、日本時代の投球スタイルからの脱却が必要だったと説く。

 広島時代にキャッチャーとして黒田とバッテリーを組んだ野球評論家の西山秀二氏(45)が言う。

「金本知憲(45)が引退したこともあって、昨年12月に黒田と金本、新井貴浩(36・阪神)らを交えて食事をしました。そのときに、黒田にメジャーでの話を聞いたんですが、大変なんだなと思いましたよ。中4日で投げ続けることもそうですし、日本のように、先発ピッチャーだからと〝上がり〟(先発した翌日などにチームに帯同しないこと)があるわけではなく、試合の最初から最後までベンチに入っていないといけない。プライベートの時間もほぼないそうです」