スパイやテロリストがフェイスブックを使って一体何をするというのか?

〔PHOTO〕gettyimages

 米国家安全保障局(NSA)による「Prism」と呼ばれる情報収集活動が波紋を広げている。スノーデン氏の暴露を経て、マイクロソフトやフェイスブック、アップルなどが次々と政府機関からの問い合わせ件数を公表した。

 それはPrismに関するものだけではないが、これも含めてマイクロソフトでは2012年の後半6ヵ月で同社の約3万人の登録ユーザーに関して、政府機関から6000~7000件の問い合わせを受けたという。

 フェイスブックは同じ期間に約2万人の登録ユーザーに関して、約1万件の問い合わせを受けた。一方、アップルは2012年12月~2013年の3月までの4ヵ月間に、約1万人の登録ユーザーに関して、4000~5000件の問い合わせを受けたという。

 各社とも「政府機関からの問い合わせの大半は、地方警察による犯罪捜査や行方不明者の捜索などに関するものだ」としているが、肝心のNSAが何をしていたのかについては「当局からの指示により、公表できない」としている。

よく考えてみると腑に落ちない

 本当に、彼ら(NSA)は一体何をしていたのだろう? たとえばフェイスブック上のデータについて考えてみよう。

 言うまでもなく、フェイスブックには11億人以上のユーザーが存在し、彼らは日夜、いろんな情報を書き込んでいる。しかし、そこに果たして国家の安全保障を左右するような情報が含まれているのだろうか?

 たとえばスパイやテロリスト、あるいは安全保障上、危険な人物がフェイスブックに日々いろんなことを書き込んで、同業者同士で「いいね!」ボタンの数を競い合っているとは、筆者にはどうしても想像できないのである。

 もちろんコミュニケーションの手段として利用する可能性はある。確か「アラブの春」のときには、チュニジアやエジプトでデモを起こした若者たちが、政府当局の監視を逃れるためにフェイスブックを利用していたはずだ。フェイスブック上のコミュニケーション手段は暗号化されているので、政府に次の集会の場所や時刻などを知られないですむからだ。

 従って、今でもテロリストやスパイ、その他危険人物らが、コミュニケーションの手段としてフェイスブックを使っている可能性は無きにしもあらずだ。が、それは上記のように暗号化されているが故に、当のフェイスブック自身にさえコミュニケーションの内容は掴めない。つまり、当局(NSA)に情報提供のしようがないはずだ。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら