企業・経営 規制緩和・政策
エアアジアが日本撤退を表明! それでもLCCによる日本の空の格安競争は激化する
エアアジア・ジャパンの小田切義憲社長はANA出身[Photo]Bloomberg via Getty Images

 格安運賃を標榜するLCC(格安航空会社)は、日本の空に根付かないのだろうか。

 アジア最大のLCCであるエアアジアが先週(11日)、緊急声明を公表し、全日本空輸(ANA)との合弁事業「エアアジア・ジャパン」を解消する方針を明らかにしたことは、我々利用者に不安を感じさせずにはおかないニュースだった。

 現地からの報道によると、エアアジアのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、ライバルのLCCに比べて低い搭乗率に強い不満を持っており、ビジネスモデルよりも、全日空主導の経営体制に問題があると漏らしているという。

 そこで、今週は、揺れるエアアジア・ジャパンの行方とLCC市場の先行きを探ってみることにした。

搭乗率で他LCCに遅れを取るエアアジア

 エアアジアは、英ヴァージン航空出身のトニー・フェルナンデス氏が2001年に破綻した航空会社を買収して発足させたLCC。アジアではカンタス航空系列のジェットスターと市場を二分する急成長を遂げており、その長距離部門を担うエアアジアXが来月、マレーシア市場に株式を上場することになっている。

 その上場の目論書の発表に際して、グループ最大の経営課題として関心を集めたのが、鳴り物入りで昨年8月に就航したエアアジア・ジャパンの出遅れだ。
 同社はANAが51%(無議決権株を含む)、エアアジアが49%(同)を出資するLCCで、国内便では成田、中部国際空港発着の新千歳、福岡、那覇便が主力路線だが、搭乗率がライバルに比べて大きく見劣りしていた。
 大手航空会社が調べた今年4、5月の大型連休中の搭乗率をみても、ジェットスター・ジャパンの78.8%、ピーチ・アビエーションの91.3%に対して、エアアジア・ジャパンは67.6%にとどまった。

 不振の原因として、同社のインターネットの搭乗予約の使い勝手の悪さを指摘する声があるが、エアアジアはこうした声に反発。むしろ、全日空出身者が主要ポストを握る経営体制に問題があるとして、以前から改善を要求していたという。

 だが、その話し合いがなかなか進展しないことを不満として、エアアジアは11日付で緊急声明を公表した。

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