橋下「維新」の凋落で民主党が相対的有利に!自公過半数確保を前提に「参議院後」に動き出した政局

 株価が乱高下し、アベノミクスに対する評価が揺らいできても、自民、民主両党が内々に行っている参院選情勢調査を取材すると、「自民、公明両党で過半数を確保し衆参ねじれ解消」という流れは変わっていない。変化しているのは日本維新の会、みんなの両党の支持が急落し、改選数が2以上の複数区の戦いで民主党を利していることだ。

 維新共同代表・橋下徹(大阪市長)の失言と、その結果、みんなの党が選挙協力を解消したことが響いている。政局はこうした選挙見通しを織り込みながら参院選後をにらんで動き始めている。

維新の凋落がみんなの党には有利にならない

  
 極秘扱いとなっている自民、民主両党の選挙情勢調査に探りを入れると、同じトレンドを示している。自民党は16の複数区で断トツの強さを見せ、31の「1人区」でも沖縄を除くと優位に立っている。接戦になるとみられていた岩手、山梨、三重、滋賀、奈良でも少しリードしている。

 昨年暮れの衆院選で惨敗した民主党は春先、10議席程度とみられていた。だが、直近の調査では1人区で依然として旗色が悪いものの、複数区の多くで2位につけている。民主党の選挙情勢を好転させたのは、維新、みんなの凋落だ。

 維新の支持率は年初から右肩下がりの傾向だったが、橋下の「慰安婦発言」や米軍に風俗活用を求めた発言をきっかけにガクンと落ちた。朝日、読売両紙は毎月行っている世論調査で、参院選でどの党に投票するかを聞いている。維新に関しては両紙ともまったく同じ数字で、1月に16%だったのに6月は5%になってしまった。

 読売の調査はその原因を如実に表している。維新に投票すると答えた人は5月に比べ3ポイント落ちた。5、6月を男女に分けてみると、男性は8%→8%、女性は7%→2%と女性の支持が大きく落ちた。

 この維新の凋落がみんなの党にプラスになっていない。みんなの党の議員はこう語る。

「渡辺喜美代表は維新をたたけば、みんなの党が伸びると思っている。維新バッシングは昨年夏以来音信不通状態だった橋下に対する意趣返し、渡辺の代わりに維新とのパイプ役となった江田憲司幹事長つぶしを兼ねた“一石三鳥”だ」

 渡辺の狙いは対橋下、江田では奏功したが、参院選の選挙戦では効果を上げていない。参院選での投票先を聞いた朝日、読売両紙の調査で、みんなの党はヒトケタ台半ばで低位安定状態。みんなは維新との選挙協力を解消して茨城、千葉、福岡などで候補を擁立したが、当選圏内に入っているわけではない。

前回2010年参院選でみんなは794万票(得票率は13.6%)を獲得した。今回、このレベルに達するだろうか?

 維新、みんなが沈む中で浮上しているのが共産党だ。たとえば、東京選挙区(改選数5)では情勢調査によると、共産党候補は自民の2候補、公明党に次いで4位につけ、民主の2候補やみんな、維新の候補を上回っている。

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