新聞からは読み取れない 東アジア情勢の今と、日本の本当の立ち位置
モスクワで開かれた日ロ首脳会談 [Photo] Getty Images

 このところ日本をとりまく国際関係が大きく動いている。
 主な動きだけを拾っても、2月に安倍晋三首相とオバマ米大統領の日米首脳会談があり、4月には安倍とロシアのプーチン大統領による日ロ首脳会談が開かれた。

 6月7日に安倍とフランスのオランド大統領による日仏首脳会談があったかと思えば、直後の7、8日には首脳外交のハイライトと呼ぶべきオバマと中国の習近平国家主席による米中首脳会談が開かれた。

 日米だろうと米中だろうと、国際関係は二国間だけでは動かない。これは世界の情勢を眺めるうえで基本中の基本だ。
 当事者以外の第3国、あるいは第4国も含めた全体の構図の中で相手を捉えなければ本質を見失ってしまう。

 どの国でもトップリーダーたちは経済、安保、防衛とすべての分野に目を配っている。それは当然だ。考え方で言えば、まず安保・防衛があって、それから経済という順番になる。
 平和と繁栄を追求するのが政治の役割だが、繁栄の前提、必要条件が平和であるからだ。
 平和を追求するために、繁栄(=経済的利益)を交渉のてこにすることはあっても、けっしてその逆はない。

メディアの縦割り体制が外交をわかりにくくしている

 ところが、首脳会談を報じるメディアの側は新聞もテレビも「経済ニュースを書くのは経済部の仕事」「永田町の権力争いや防衛問題は政治部」「外交・国際関係は外報部」などと縦割りのタコつぼ取材体制が貫徹している。
 同じ外報部でも「米国担当はAさん、中国担当はBさん」といったように、タコつぼ体制はさらに細分化されている。

 その結果、何が起きるかといえば、同じリーダーが語っているのに、経済と政治の記事は相互に分断され、かつ、実は水面下で連動している外交の話であってもテーマごと、地域ごとに分断されたりする。

 読者は個々のタコつぼの中身は分かっても、全体がどう動いているのか、さっぱり分からないという状況に陥っているのではないか。
 そこで今回は流動する東アジア情勢に絞って、目についた動きをトレースしてみたい。