自民党は傲慢になり過ぎていないか!? もう少しウィングを広げ、国民的合意形成の努力を期待したい!
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 6月7日(金)の定例記者会見で、私は、来る7月の参議院選挙には立候補しないこと、また、7月末の参議院議員としての任期が満了する時点で、新党改革の代表も辞任することを表明した。結党以来、3年余り、さまざまな努力を続けてきたが、党勢拡大ができなかったので、その責任をとる意味での決断である。新党改革は、新しい指導者の下で、国民のための活動を継続していく。

 今後のことは、国民に負託された6年間の参議院議員としての任期を全うしてからゆっくりと考えたいと思う。どのような仕事をするにせよ、国民、そして日本国のために全力をあげる決意である。

小選挙区制度では有能な政治家が育たない

「猿は木から落ちても猿であるが、政治家は選挙で落ちたらただの人」と言われるので、政治家が当選を目指すのは当然である。しかし、政策も理念も関係なく、なりふり構わずどの政党にでも鞍替えするというような態度は、有権者の支持するところではあるまい。ましてや、国民に託された任期を全うせずに、「○○党から出たら負けるから」という理由で、議員辞職までして他党に移るということが、罷り通っていいはずはない。

 この問題の背景には、現在の選挙制度がある。衆議院にしても、参議院にしても、小政党には不利な制度だからである。とくに、衆議院の小選挙区を中心とする制度は、政権交代可能な二大政党を作るという効果があるものの、逆に、多様な価値観を反映する政党の存続を困難にするという問題も孕んでいる。

 中選挙区制のほうが、その点では優れているし、とくに、政治の世界に有能な人材を集めることを考えれば、こちらのほうがよい。候補者本人の能力や努力とは関係ないところで、そのときの風向きで有権者が投票するポピュリズムが跋扈する現状では、一人しか当選しない小選挙区制では、当選したり、落選したりの繰り返しになる。

 これでは、政治経験も蓄積できないし、人生の見取り図が描けないので、優秀な人材は政治の世界に入ってこない。複数当選できれば、有権者が認める有能な政治家は、そのときの空気がどうであれ、生き残ることができるであろう。また、そうした環境の中でこそ、農業、安全保障、金融といった専門領域に強い政治家も育っていく。

 小選挙区制度では、あらゆる問題について答えを求められるので、薄っぺらな知識のみを集積しがちになる。最近の国会論戦がつまらないのは、専門性を欠いた浅薄な知識を基にした質問が多いからである。これでは、専門家である役人が書いた答弁書にかなうはずがない。

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