町田徹「ニュースの深層」
カテゴリーアイコン

日本株相場の米依存脱却のため、アベノミクスは「第4の矢」を放て

2013年06月11日(火) 町田 徹
upperline
米ウォール・ストリート・ジャーナルのサイトより

 日本時間の7日夜、米労働省の雇用統計の発表を受けて、ニューヨーク株式相場が前日比207.50ドル高と続伸したことに、すでに週末の休暇に入っていた東京市場関係者たちも安堵したようだ。

 5月23日にはざら場の高値で1万6000円に迫った日経平均株価は急落を繰り返し、「頼みの綱」となっていた米景気・金融政策の動向次第では1万2000円という防波堤も割り込みかねないとの見方が支配的になっていた。
 取材をしても、米国株の上昇を受けて週明けの急落は回避できそうだと胸を撫で下ろす関係者が多かった。

 一貫してアベノミクスへの過剰な期待には警鐘を鳴らしてきたので、株安を根拠に批判を展開している一部メディアの議論に組みする気は毛頭ない。

 が、昨秋以来の世界同時株高をリードしてきたはずの日本経済への復活期待がいつの間にか萎み、相場動向はアメリカ次第というムードに一変したことを不思議に思う読者は少なくないはずだ。

 その原因を探っていくと、アベノミクスに欠けている「第4の矢」の必要性が浮かび上がってくる。

「買い」なのか「売り」なのか判断別れた5月の米雇用統計

「非農業部門の雇用者数は、前月比で17.5万人の増加」---。
 5月の米雇用統計をどう評価するか、日本時間の7日午後9時15分過ぎにその結果が伝えられた直後は、米市場も戸惑いを見せた。

 というのは、増加数が中途半端で、「買い材料」とみるか「売り材料」とみるか判断しにくい状況だったからだ。

次ページ  市場では、発表前に、「売り材…
1 2 3 4 5 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事


underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ