長谷川幸洋「ニュースの深層」
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続報・待機児童問題 旧態依然の認可保育所では、60万人の潜在保育士を活かせない

2013年06月07日(金) 長谷川 幸洋
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[Photo] Getty Images

前回前々回のコラムで、私も加わっている規制改革会議の議論を紹介しながら待機児童問題について書いてきた。
 会議は5日に安倍晋三首相に答申を手渡したので、ひとまず一段落である。

 そこで、どういう結論になったか、書いておこう。
 以下は、いずれも所管する厚生労働省も同意した内容だ。

 株式会社形態による保育所事業への参入は、地方公共団体での裁量で実質的に阻まれている例が少なくない。
 そこで規制改革会議は厚労省に対して以下のよう求めた。

(1)経営形態にかかわらず、公平・公正な認可制度の運用がなされるよう都道府県に通知する
(2)あわせて通知の趣旨が市区町村に周知徹底されるよう、都道府県に通知する

 なかなか株式会社が参入できない大きな理由の1つは、現場で仕事をしている市区町村が、独自の規制を設けて、それを認めなかったからだ。
 そこで、まず国が許可権限を持っている都道府県に対して「公平・公正な運用をせよ」と指導し、そこから市区町村にも趣旨を徹底させる、という二段構えの作戦にした。

 この要請を受けて、厚労省はすでに通知した。
 結果がどうなるか、はこれからである。

待機児童の親は候補者にこの問題を問うべきだ

 国の指導もさることながら、鍵を握るのは住民の声ではないか。切実な思いを抱いているのは、母親や父親だ。選挙の際に「待機児童問題にどう取り組むのか、株式会社の参入をどうするのか」と候補者に問うべきだ。

 ついでに言えば、私は「なんでもかんでも国の指導に頼るのは良くない」とも思っている。地方分権に反するからだ。
 コラムで紹介したように、厚労省の姿勢には大いに問題があるが、地元自治体がしっかり取り組むつもりなら、できることはある。横浜市がいい例だ。そこを見習いたい。

次ページ  それから、社会福祉法人の財務…
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