[アイランドリーグ]
愛媛・星野おさむ監督「体力勝負で初の前期制覇を」

理想より現実――古舘の変化

 6月に突入して愛媛は15勝10敗3分で首位(5日現在)。チームとしては勝ったり負けたりで乗り切れていませんが、投手陣がゲームをつくり、勝ち試合をモノにできていることが大きいです。

 投手陣では実績のある小林憲幸、池ノ内亮介に次ぐ先発として、古舘数豊が開幕前からカギを握るとみていました。しかし、オープン戦でも集中打を浴びるなど、なかなか結果を出せません。以前から指摘しているように、彼は練習の取り組みは素晴らしいものがあります。とはいえ、プロは結果がすべてです。いくら一生懸命やってもバッターを抑えられなければ生き残れません。

 野球はフィギュアスケートや体操とは違い、どんなに球筋や球速、フォームがきれいでも打たれてしまっては成績を残せないものです。バッターといかに対戦し、アウトを重ねるか。もう3年目ですから対バッターでピッチングを考える時期に来ています。

 開幕前、改めて本人にそのことを話し、バッターから見て打ちにくいフォームに修正していきました。少し腕の位置を下げ、試行錯誤を重ねた成果は現われつつあります。5月25日の徳島との首位攻防戦は2安打完封勝利。続く31日の高知戦では6回1安打無失点。本人も自分の理想を捨てるのは抵抗があったようですが、フォームのみならず、考え方も変えたことが結果につながってきています。

 先発がある程度のイニングを投げればブルペン陣の出番です。しかし、愛媛はこれまで決まった継投のパターンを確立できていません。元NPB組の西川雅人、金森敬之はまだ本来の調子ではなく、その時々のコンディションで伴和馬を加えた3人の中から最後を締めくくるピッチャーを決めています。その意味ではリリーフ陣は毎試合がスクランブルです。

 これは橋本隼や中村太紀といった若いピッチャーにとって、いい経験になると考えています。アイランドリーグは週3、4試合でも、NPBになれば6連戦が普通です。毎試合、投げる準備をして調子をキープするにはどうすべきか。彼らも、まだまだ不安定なところがありますから、自分でそのコツを掴んでほしいと思っています。

 勝利の方程式が固まっていない分、監督の責任は重大です。状況に応じてイニング途中でのスイッチも増えており、萩原淳コーチと相談しながら継投策を考えています。前期は残り14試合。僕の投手起用が優勝できるかどうかのポイントと言っても過言ではありません。