2013.06.13(Thu)

キッチンから元気な声が聞こえてくる店はいい店だと思っています。
ダイナックの店舗では「調理人も営業」です。

ダイナック 若杉和正

週刊現代
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おかえり

 弊社の店には、『響』なら仁多米コシヒカリの石釜炊き、『パパミラノ』なら生パスタと、かならず自慢の品が存在します。しかし最高の自慢はスタッフとお客様です。

 印象に残っているのは、'11年3月末、震災の余波で銀座のネオンも消え、お客様にほぼいらしていただけなかった時期の出来事。私がガランとした店にいると、たまたまお客様がいらしてくださった。するとスタッフがパアッと表情を明るくし「お客様が帰ってきてくださった!」と駆け出していったのです。いい一言だと思いましたよ。

 あと、当時は対前年比の数字がガクッと落ち込んでいましたが「倶楽部ダイナック」というおトクな会員カードでの売上高は、対前年比100%に踏みとどまっていた。その数字は、震災の余波の中「まずはダイナックの店に行ってあげよう」という常連様の温かさを雄弁に物語っていました。そして、こんな反応をいただく瞬間が、私にとっては飲食業の醍醐味なんですね---。

(取材・文/夏目幸明)
『週刊現代』2013年6月15日号より

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