飯田泰之 × 常見陽平「饒舌大陸」
田中秀臣さんと語る「2013年、就活の真実」
【第3回】若者に希望を与えつつ、苛酷にこき使うのがブラック企業だ

飯田 泰之,常見 陽平
〔左から〕 ゲストの田中秀臣さん、飯田泰之さん、常見陽平さん
※この座談会は4月16日に行われたものです。原稿には、読みやすくするために必要な編集を施しています。

第2回はこちらをご覧ください。

非正規から就職したい人は、就活の時間を作ること

飯田: さて、今も就活中で、まだ内定を取っていない、ここからリブートしなければならないという人は、何をすべきでしょうか。

常見: まず勇気を持って、「なぜ自分はうまく行かなかったのか」を分析することです。そのためには、人に相談する、そして、大学のキャリアセンターに行く。

 さらに、内定が出る可能性が非常に高くなる方法があるんです。それは、週に3社、丁寧にエントリーすること。

田中: それくらい多く、丁寧に出していくと、エントリーシートの書き方にどんどん慣れていきます。エントリーシートも、過去に出したものは必ずコピーを取っておくこと。キャリアセンターで添削してくれるから、それをファイリングして何度も見直すと、自分の進歩がわかります。

 とにかく、自分を客観視することが重要ですね。さっき話に出た、自分の姿をスマホで撮ることも含めて。

常見: 同時に、「ドライな視点を持て」とも言いたい。労働者にとっては労働でも、企業家にとっては生産だという話がありますね。

 同じように、学生にとっては必死になる就活でも、企業にとってはしょせん採用なんだということを知れと。そうすれば、田中さんの言われるように、自分を客観的に見やすくなる。

飯田: そうやって新卒で会社に入っても、25歳とか26歳くらいになると、多くの人が一回目の転職を考えるようですね。自分が教えたゼミの卒業生なんかを見ているとよくわかる。

田中: 転職と言えば、僕にはちょっと黒歴史があるんです。転職して入った会社を、その翌週に辞めてしまった。もちろん、さっき話した出版社ではなくて。

 月曜日に入って、金曜日に歓迎の飲み会があった。で、翌週に辞表を出した。

飯田: どういう会社ですか?

田中: 就職情報会社。リクルートではないですよ。

 で、辞表を出した後、「辞める手続きをしたい」と人事の人に聞いたら、「そもそも、君の年金や社会保険の手続きはまだやっていなかったんだよ」と言われました。要するに、その会社の人間になる前に辞めてしまったわけです(笑)。

飯田: 田中さんもいろいろ苦労されているんですねぇ。

常見: 転職も大きな問題ですけど、あと、「脱フリーター」の問題もあります。

飯田: 25歳くらいになると、会社員が転職を考える一方で、非正規雇用の人は「そろそろちゃんと就職したい」と考えるようになりますから。

常見: 非正規で就職を考えている人には、「就活する時間をきちんと作ってください」というのが一番のアドバイスです。僕、仙台に雇用支援に行ったときに改めて再認識したんですが、非正規から抜け出せない人の多くは、抜け出すための時間がないんですね。

 要は、生活を回すために、TSUTAYAでバイトしたあと、セブンイレブンでバイトしているみたいな毎日を送っているわけです。でも、そういう生活をしていると就活する時間がなくなってしまう。バイトが終わったら、寝て、それで一日が終わりになるわけです。

 しかし、少しくらい生活レベルを下げても、就活する時間を作れば、就職できる可能性は高くなります。しかも、今は景気が上向いていますから。

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