面白すぎる!出演者、番組スタッフが舞台ウラを明かすNHK『あまちゃん』、どうやって作っているのか

2013年06月06日(木) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

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「青森県南部から岩手県中部で話されている南部弁がベースになっていますが、宮藤さんの出身地である宮城県や、もっとローカルな地域の方言まで、東北の様々な方言を混ぜ込んだ『あまちゃん弁』になっています。それは舞台設定が久慈市をモデルにした北三陸市という架空の町ということもあって、宮藤さんが言葉としての正確さよりも音や響きの面白さを優先させているからです」

 その典型が驚いたときに使う「じぇじぇ」だ。本来の南部弁では「じゃじゃ」と言うのが一般的。また、劇中では「じぇじぇじぇじぇじぇ」などと最大5~6回も繰り返されるが、ネイティブではせいぜい3回繰り返すくらいが限度だという。だるま氏が続ける。

「『じぇ』は宮藤さんが取材に行かれた久慈市の小袖地区のある海女さんが話していたのを聞いて、『これだ』と思ったそうです。私は『じゃ』ではないか、と助言しましたが、宮藤さんは『じぇ』を選んだ。それがここまで浸透しているんですから、宮藤さんの言葉に対するセンスはすごい。

 アキの一人称『おら』も本当はアクセントが違いますが、あのクレヨンしんちゃんのような言い方のほうがかわいく聞こえるのであえて直していません」

 こうして仕上げられた「あまちゃん弁」の台詞は実はだるま氏がCDに吹き込んで役者に渡している。

「皆さん熱心にCDを聞いてくださっているようで、普段の会話まで訛ってきている。私としては嬉しい限りです。杉本哲太さんは私の吹き込んだ声を聴きながら寝ているそうで、『だるまさんと添い寝しているような気分ですよ』と言われました」

 キャスト、脚本、方言に加えて『あまちゃん』の世界を形成する重要なピースとなっているのが音楽だ。劇中ではこれでもかと'80年代のヒットソングが流れ、オリジナルのアイドルソングも多数登場する。しかもヒロイン・アキはこれから東京に出て47都道府県からご当地アイドルを集めた「GMT(ジモト)47」の一員として切磋琢磨することになる。音楽の重要性は増す一方だ。

『あまちゃん』の音楽を一手に引き受ける作曲家でジャズミュージシャンの大友良英氏は、あの耳に残るオープニングテーマ曲についてこう種明かしする。

「友人にはスカっぽいビートだね、と言われますが、幅広い世代の人々の耳に馴染むように、日本のチンドンやチャンチキなど、色々な音楽の要素をミックスしています。冒頭は'60年代の日本の喜劇映画のイメージで、サビの部分は'80年代歌謡曲の典型的なコード進行を意識しました。

 朝ドラって日本人にとって味噌汁みたいな存在だと思うんです。だからこのオープニングテーマは朝ドラらしく安心して元気が出る曲にしたい、と考えて作りました。クドカンさんからはお世辞かもしれませんが、『このドラマの明るさを担っているのはオープニングテーマだと思います』という言葉をいただきました」

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