飯田泰之 × 常見陽平「饒舌大陸」
田中秀臣さんと語る「2013年、就活の真実」
【第2回】ベンチャーに行くか大手に行くか、リスクとメリットをよく考えよ

〔左から〕 ゲストの田中秀臣さん、飯田泰之さん、常見陽平さん
※この座談会は4月16日に行われたものです。原稿には、読みやすくするために必要な編集を施しています。

第1回はこちらをご覧ください。

まずスマホで撮った自分を見て、厳しい現実を知る

常見: それで、いきなり就活の具体的なテクニックの話になりますけど、就活生のお前ら、よく聞けよ! まず、スマホを固定して動画撮影モードにして、その前で、面接でよく聞かれることを喋ってみるんです。

 自己PR、学生時代に力を入れたこと、志望動機、5年後や10年後の自分・・・。そういうことを話している自分を録画して、一度見てみると、めっちゃいろいろ気づくことがあるんですよ。

 いいか就活生、スマホはそうやって活用するんだよ。素股じゃないよ!

飯田: 常見さん、いつもより相当速いペースでビール飲んでるんじゃない?(笑)

常見: 今日のこの番組もビデオカメラが4台も回っていて、AVの撮影現場みたいなんですけど、何だっけ・・・そうだ、とにかく就活生はスマホが一つあればいいの。それで自分が話している姿を撮影して、見てみると、「俺はうまくやっている」なんていう自信が、実は勝手な思い込みでしかないことがよくわかる。撮影され、見られている自分こそが、社会での本当の自分の姿なんだと。

 「自分の話には全然具体性がない」とか「姿勢が悪い」とか「目線が定まっていない」とか、いろいろな課題がわかるわけです。そうやって、実はあまり就活がきちんとできていないという厳しい現実を突きつけられる。それが大切で、出発点になるんです。

飯田: そう。自分をビデオに撮るのは結構いい。

田中: 自分の姿を可視化する技術は重要ですね。昔だと、鏡を見て話す練習くらいしかできなかったけど、今はいろんなツールがある。

常見: スマートフォンはレコーダーにもなるし、すごく便利です。あと、今はEvernoteとかクラウドサービスもあるから、志望動機を書き溜めておいたり、友達と共有して添削し合ったりとかもできる。

飯田: あ、今、コメントで出てたけど、自分の声を録音して聞くと、結構きついんだよね。でも、それも、「他の人が認識している本当の自分」を知るためには非常にいい。

 あとは、もっと技術的なことで、就活前や面接前の発声練習というのがあります。最も古典的なのは外郎(ういろう)売りの口上で、俳優や声優、アナウンサーなんかのトレーニングによく使われるけど、これはもちろん役に立つ。

 あと、この前習ったのが「ブラジル人のミラクルビラ配り」を5回くらい早口で繰り返すというもの。かなり舌が回るようになります。僕は最近、朝7時から地方のラジオ番組に出ているんですけど、起きてすぐに話さなければいけないから、これをよくやっているんです。

田中: 僕はそういう苦労をあまりしたことがないんだよね。

常見: どうしてですか?

田中: 世界共通の美声だから(笑)。

飯田: 田中さんは「世界で最も声が良い経済学者」って言われているんだよ。

常見: 実はさっきから、田中先生の声にすごいセックスアピールを感じているんです。

田中: 僕がこれまでの人生で受けた最大の侮辱の一つは、出版社に勤めていた頃、ある晩、会社の同僚の女性から電話がかかってきて、「今夜、どうしても眠れないから、田中君の声を聞きたくて電話したの」って言われたことですね。少し年上で、かなり美人だったので、興奮して大喜びしていたら、それに続けて「でも、誤解しないでね。好きなのは田中君の声だけだから」だって。どうしてそんなことを言われなきゃいけねえんだよ!

常見: ハハハ。ひどい女性ですね。

飯田: 「田中君って声だけは福山雅治ね」みたいな感じですか。

常見: 今日は楽しい脱線が多いな。ちょっと真面目な話に戻しますと、飯田先生が早口言葉を繰り返すみたいに、僕の場合、講演会の直前には絶対にカフェインを摂らず、水しか飲まない。カフェインは滑舌が悪くなるから、水がいいんです。

 あとは顔を叩く。顔を叩いてマッサージをすると、滑舌が良くなります。

飯田: そういうことって、当然ですけど、就活の面接にも十分応用できます。いろいろ工夫した上で、自分が話すところを自分で撮影してもいいし、恥ずかしいかもしれないけど、友達に一通り撮ってもらってもいい。

 そういうテクニックというのは、結局、「対人サービス」の基本になるんです。その対人サービスのプロが、さっきお話しした営業職ということ。

 今の時代もこれからも、対人サービスの要素は、どの仕事でも絶対に欠かせません。だから、「営業職なんてもう要らない」という話はまったくの嘘なんです。常見さんの言うように、「ウルトラマンよりも営業マンの方が強い」となる。

常見: 対人サービスのスキルを磨くには、コミュ力(コミュニケーション能力)をつけなさいということですね。そのために、さっき話したようないろいろなテクニックを使えと。

飯田: そうです。今の時代、対人サービスの要素がゼロの職種って、たぶんライン工くらいじゃないかな。いや、ライン工の仕事にも、対人サービスの要素はあるかもしれない。

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