[サッカー]
大野俊三「日本代表、豪州戦は勝ちに行け!」

レオナルドが見せた世界のプレー

 5月15日、Jリーグは開幕20周年を迎えました。その記念イベントとして、ファン・サポーターの投票による「Jクロニクルベスト」が発表され、ベストゴール部門の1位にレオナルド(当時鹿島)のリフティングシュートが選ばれました。私はそのシュートをチームメイトとしてピッチ上で目撃したのですが、まるで観客のように興奮してしまったことを今でも覚えています。レオがボールを奪われた時の守備を考えながらも「おっ、おっ、おおっ! すごい、入っちゃった!」と(笑)。これは今後もJリーグの歴史に残るゴールといえるでしょう。

 レオは1つ1つのプレーの精度がとても正確でした。彼は基本に忠実で、高い技術を試合で確実に発揮できる。そして、自分の間合いを持っていました。ですから、DFがむやみにプレスをかけても、容易には奪えない。当時はちょうどブラジルが優勝した1994年アメリカW杯の翌年でしたから、優勝メンバーの一員だったレオも乗っていたように思います。彼の世界クラスのプレーを随所に見たことで、「日本人はもっと練習しないといけない」と痛感しましたね。

 レオをはじめ、ジーコが連れてきたブラジル人はサッカー後進国である日本の選手たちのお手本になるプレーヤーばかりでした。日本人は観察力、勤勉性、協調性があります。そのことをよく理解していたジーコは日本人が学んでマネすることが得意だと気付いていたんです。だからこそ、ジーコ自身もプレーを見せたり、技術練習に付き合って指導したりしていた。日本サッカーの発展は、彼らなしにはあり得なかったでしょう。