日本経済再生本部の中間提言に異論噴出!? 6月発表の「成長戦略」で問われるのは安倍・自民党の「改革度」だ!
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 日経平均株価が5月23日、1,100円安という大幅な下げを記録した。特段、大きな外部要因があったわけではない。このところ余りにも急ピッチで上げ、1万5,700円台にまで上昇していただけに、一気に高値警戒感が広がった。その後も数日間は1万4,000円前後で推移、市場には慎重ムードが広がった。少なくとも、どんな株でも買えば上がるという時期は過ぎたのではないか、と多くの個人投資家が感じているようだ。

 株価の先行きを占ううえで、投資家たちが注目するのが、安倍晋三内閣の改革姿勢だろう。"アベノミクスの3本の矢"の3本目に掲げた「成長戦略」の行方である。その戦略策定に当たっている産業競争力会議(議長・安倍首相)が6月にも具体的な内容を発表する段取りになっている。

アベノミクスの方向性は「小さな政府」

 その戦略公表に先立って、自民党の日本経済再生本部(本部長・高市早苗政調会長)中間提言をまとめた。①地方再生なくして日本再生なし②「アジアNO1の起業大国」へ③新陳代謝加速、オープンで雇用創出④未来の「ヒト」、「ビジネス」で付加価値創出⑤女性が生き生きとして働ける国へ---この4つが柱だ。いずれも安倍首相が打ち出したり産業競争力会議で議論になったものだ。

 ところがこの中間提言に対して、自民党の一部から批判が出ているという。

 政務調査会で決定された中間提言はその後、総務会に報告されたが、その場でも異論が出た。

 「これでは余りにも新自由主義過ぎるのではないか」

 「自民党は市場原理主義は取らないことになっているはずだ」

 そんな趣旨の発言が相次いだという。

 自民党内には小泉純一郎首相時代に進められた構造改革路線、いわゆる「小泉・竹中改革」に強烈なアレルギーを持つ議員が少なからずいる。郵政民営化を巡って踏み絵を踏まされたうえ、反対派は離党を迫られた。そんな苛斂誅求の小泉スタイルと構造改革が一体のものとして記憶に残っているのだろう。小泉改革を彷彿とさせるような政策が出て来ると、過剰に反応する議員が今でも大勢いるのだ。

 中間提言に盛り込まれた文言が小泉改革を思い起こさせたのかもしれない。「『民』が主役、『官』『政』は『土俵』を整備」というタイトルに続いてこんな文章がある。

 「すなわち、アベノミクスは民間企業や働く人々の知恵と情熱を尊重し、政府は不必要な介入は極力控えて助っ人役や行司役に徹し、民間主導で自律的に回っていく経済を改めて作り直すことに専念することを明確に志向しているといえよう」

 この文章を読む限り、中間報告はアベノミクスの方向性は「小さな政府」であると定義している。この「小さな政府」が小泉・竹中改革を思い起こさせるのだろう。

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