5月23日の日経平均指数は歴代11位の下落幅!! これを受けて今後のアベノミクス相場はいったいどう動く?
5月23日の日経平均株価 〔PHOTO〕gettyimages

売り仕掛けの環境は整っていた

 アベノミクス相場は5月22日までほとんど大きな押し目もなく一直線に上昇をしてきました。しかし、そんな中ではじめて大きな下落と株価の変動に見舞われました。

 原因は大口ヘッジファンドの先物を中心とした売り仕掛けであるという説明がもっぱらで、実際に大口の先物中心の売りオーダーで現物を撹乱させるというものです。しかし、どんなに大きな資金でも日本市場全体を振り回すのは非常に困難で、それにはある程度の環境が整っている必要があります。

 しかし、その環境は揃っていました。つまり、

1)日本の株式市場が一本調子で上昇を続けていて、値ごろ感としての高値警戒感を市場関係者が持っていたこと。

2)長期金利がじり高傾向で、市場関係者が長期金利の動向に対して神経質になり始めていたこと。

 この2点です。

 また、日本では過小評価されているいように思いますが、安部政権の経済や市場に対する関心が薄れ始めていて、憲法改正や軍備などの方向にシフトしてきているのではないか、というグローバルマーケットからの懐疑の目が向けられていたのも、意外と大きな要因だったのではないかと考えています。

 橋下さんの「従軍慰安婦」発言は特に安倍政権と関係があるわけではありません。しかし、そもそも安倍さんという人は極端なナショナリストというイメージを持たれているので、橋下さんのあの発言を通じて、日本が右傾化しているということに対する懸念を外国人投資家たちが持ち始めたのではないか、という可能性もあるように思います。

 右傾化そのものは市場に対して中立的要因ですが、経済重視の政策を緩めていくことは経済や市場にとってもマイナスです。また、近隣諸国との摩擦が激しくなるということは、やはり経済にとってよいことではありません。

 売り仕掛けはそのような間隙をついて行われるものであって、単に資金量にモノを言わせた相場操縦的な動きだけではないのです。断崖絶壁にいる人の背中をぽんと押すような、そういう絶妙なタイミング感があるのです。

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