日本株はまだまだ「買い」!? アベノミクス「成長戦略」の中身次第で世界マネーはさらに日本に集まる!
〔PHOTO〕gettyimages

 5月23日の東京株式市場で日経平均株価が急落し、前日比1,143円安となった。長期金利の乱高下、中国の景気指標悪化などの影響によるものだが、想像を遥かに超える下げ幅だった---。

 絶好調に見えたアベノミクス(安倍政権の経済政策)だが、『朝日新聞』(24日付朝刊)は早速、原真人編集委員署名の一面解説記事に「アベノミクス危うさ露呈」の見出しを付けた。同紙は中面本記にも「期待先行の市場暗雲」「消費・投資に冷や水」といった見出しを掲げ、株高加熱に警鐘を鳴らした。

 だが、こう言えるのではないか。日経平均株価はこの半年間で7割も上げ、23日の前場まで1万6,000円を窺う勢いであった。まさに「踊る阿呆に見る阿呆。踊らにゃソンソン」の阿波踊り相場である。しかし、誰もが浮かれて踊っているが、頭のどこかで冷静な部分があって、いつか"狂乱"が弾け飛ぶことに気付いている。

「買い」だけで「売り」のない阿波踊り相場

 安倍晋三首相に金融政策を託された黒田東彦日銀総裁の金融大幅緩和によって、カネをこのままじゃぶじゃぶ注ぎ続けるしかない。すでにルビコン川を渡ってしまったのだから。

 がしかし、バブル崩壊は今ではない。世界の金融緩和を日本市場が一手に引き受けた印象で、牽引しているのは外国人長期投資家である。これまでも彼らが日本市場をリードしてきたが、バブルに気付くと即逃げ出した。日本株買い越し額は年間5兆円規模が平均であり、多くても2005年の「小泉郵政解散」相場時の5.5兆円だった。

 だが、アベノミクス始動・好調によって4月の買い越し額が過去最高の2兆6,800億円となり、5月に入っても1兆円に近い週もあった。外資系証券やヘッジファンド幹部が来日、買い材料を探し、買い進めている。「買い」が前提の日本株調査のための来日だ。ヘッジファンドは本来、「買い」に「売り」を混ぜる「ロングショート」が基本だが、最近の日本市場は「買い」だけで「売り」のない状態が続いてきた。

 筆者の周辺にも、それを裏付けるファクトがある。在京の外資系証券会社が頻繁にアプローチしてくるのだ。彼らのクライアントである欧米の大手ファンド幹部が一様に望むのは、政府与党の高官・幹部との面談であり、アベノミクスの結節点となる成長戦略の中身を直接質したいのである。「買い」材料を自分で確認したいのだ。

 黒田総裁がこれまでの金融政策を一気にひっくり返し、異次元の大幅緩和を実施、世界の金融機関、投資家が日本市場に飛びついた。今回の景気指標悪化を見るまでもなく中国市場の息切れ、ロシア、インド市場の期待外れ、東南アジア市場の規模の小ささなど、幾つかの要因が重なったが、「日本株を待たざるリスク」を認識、保有比率を大幅に引き上げたのだ。そこに主婦層を含むデイトレーダーなど国内投資家が相乗りを始めた。これが、阿波踊り相場の実態である。

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