「みんなの党」渡辺喜美が唱える「小沢フリー」
民主低落、自民迷走で大注目の第3極  

 3月17日昼、「みんなの党」代表の渡辺喜美元行政改革担当相と食事を摂りながら話をする機会を得た。最近のマスコミ各社の世論調査結果を見ると、政党支持率ではみんなの党の躍進が際立っている。政権党・民主党支持率の下落と野党第1党の自民党の低迷、さらに言えば公明党と共産党の伸び悩みの中で、同党だけにフォローの風が吹いている。

 当然にも渡辺氏の鼻息は荒い。

 同氏によれば、「小泉構造改革」のリバウンド現象から、政権の座に就いた民主党まで「バラマキ」に走り、今や民主、自民、公明、共産、社民、国民新党の既存政党すべてが「大きい政府」路線で横並びとなり、みんなの党のみが「小さな政府」を標榜していることが現在の支持率急増の最大の理由だというのだ。

 鳩山由紀夫政権はいま深刻な事態に直面している。直近の朝日新聞世論調査(13-14日実施)の非公開分析レポートを再び入手した。

 まず、鳩山内閣支持率を見てみよう。16日付朝刊で紹介されたように、支持率は前月比5ポイント減の32%、不支持率が1ポイント増の47%。時事通信社調査(5-8日調査)の内閣支持率30.9%に近い数値となり、政権に黄色信号が点滅と報じられた。

 興味深いのは、非公開の年代別、性別の調査結果である。全体の年代別で見ると、20代の支持率は23%、不支持率が50%、ダブルスコアで不支持が支持を上回った。

 これを性別で見てみると、男の20代の支持率は15%、不支持率が57%になる。さらに女の60代の支持率は23%、不支持率が55%である。男の20代は前回調査に比べて支持率がマイナス5ポイント、女の60代の支持率もマイナス13ポイントと急落している。若い男性と年配の女性の"鳩山政権離れ"が顕著なのだ。

 昨夏の衆院議員選挙で民主党が歴史的大勝をした最大要因は、実は彼ら彼女らがこぞって投票所に出向き、民主党に一票を投じたからだった。それだけに民主党大勝・鳩山政権誕生の原動力となった若い男性と年配の女性の離反は危機的状況だ。

 加えて、無党派層の"民主党離れ"も無視できない。前月の内閣支持率18%が14%に下落、不支持率55%は56%に微増している。こうした中、参院比例区の投票先についての調査でみんなの党は3%から6%に倍増しているのだ。

 因みに、公明党3%、共産党2%であり、この6%が驚愕すべき数字であることがよく分かる。渡辺氏が鼻息荒いのも頷けよう。

別れ際に漏らした一言

 さて、同氏との懇談に戻る。みんなの党はカネも組織もない、5人の衆院議員と1人の参院議員のミニ政党である。昨年8月に結党、渡辺代表と山内康一副幹事長・国対委員長が自民党出身、浅尾慶一郎政調会長と柿澤未途政調副会長・国対副委員長は民主党出身、江田憲司幹事長と川田龍平政調会長代理は無所属からの合流だ。

 ところが、参院議員選挙では比例区・選挙区(複数人区と1人区)に20人以上の公認候補を擁立、少なくとも7~8議席は期待できる勢いがあるのだ。同氏によれば、選挙区でも5人区の東京、2人区の宮城、1人区の愛媛は勝機があるという。

 比例区についても、すでに15人の公認候補者が確定しているが、供託金没収を避けるため10人前後に絞り込まなければならないという"嬉しい悲鳴"状態である。

 渡辺氏の立ち位置は明確である。「官僚統制と中央集権政治打破」をスローガンに掲げ、補助金と規制による官僚統制から脱却し、個別産業振興を地域の創意工夫に委ねることで持続的な経済成長を図るというものだ。そして政界再編が実現した暁にはみんなの党の役割も終わるという。

 焦点の民主党の小沢一郎幹事長との距離感も「小沢フリー」という言葉を使い、アジェンダで一致を見れば連携の可能性は排除するものではないと言う。参院議員選挙の出来するであろう「キャスティングボート政局」の鍵を握ることになるのがみんなの党である。別れ際に「でも、小沢さんとは恐らく一緒にやれないだろうな」と漏らした一言が印象に残った。

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